(※写真はイメージです/PIXTA)

「節税につながるうえに、返礼品も受け取れる制度」として、多くの人が活用している「ふるさと納税」。地方自治体の財源確保や地域活性化にもつながる仕組みとして評価される一方、「住民税の通知を見て驚いた」といった声も。特に、年末に駆け込みで寄附をおこなったり、仕組みを理解せずに上限を超えて寄附したりした場合、「逆に損した気がする」と感じるケースもあるようです。

制度の仕組みと注意点

ふるさと納税の制度は、寄附者が実質2,000円の自己負担で、寄附した金額の多くが翌年の住民税や所得税から控除される仕組みです。ただし、控除を受けられる金額には上限があり、その上限は年収や家族構成、扶養の有無などによって異なります。

 

たとえば、年収600万円の独身会社員の場合、控除上限額の目安はおよそ7万7,000円前後とされています(総務省「ふるさと納税ポータルサイト」より)。この上限を超えて寄附をすると、超過分は税金から控除されず、結果として自己負担が増えることになります。

 

また、2023年6月には総務省が「事務手数料の透明化」や「寄附金の適正な使途の明示」などを盛り込んだ制度改正を実施しました。返礼品競争の過熱を抑える狙いから、自治体側にも一定のルールが設けられています。

 

「もっと調べてからやればよかった、というのが正直なところです」

 

松井さんはそう振り返ります。

 

今年の年末を迎えるにあたり、松井さんはすでに「今年分のふるさと納税は終えた」といいます。その一方で、今年はふるさと納税とは別に、災害支援や子ども支援を目的とした団体への寄付もおこないました。

 

「ニュースを見て、何かできないかと思って。寄付そのものに後悔はありませんが、ふるさと納税とは税金の扱いが違うという点は、今回あらためて意識するようになりました」

 

寄付金控除は、一定の要件を満たせばふるさと納税以外の寄付でも受けられますが、確定申告が必要になるなど、手続きや仕組みは異なります。松井さんは、「去年の経験があったからこそ、今年は少し慎重になれた」と話します。

 

ふるさと納税は、正しく理解したうえで活用すれば、家計にとってメリットの大きい制度です。一方で、返礼品の魅力に目が向きすぎるあまり、制度の本質や注意点を十分に確認しないまま利用してしまうケースも少なくありません。

 

総務省のデータによれば、2024年度のふるさと納税の利用者数は1,000万人を超え、年々増加傾向にあります。制度が多くの人にとって身近になるなかで、「仕組みを理解して使う」ことの重要性が問われています。

 

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