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タイを一歩リード、鮮明になるアジア域内の立ち位置
S&Pは今回、フィリピンが格上げを確実に実現するための条件として、経常赤字および財政赤字のより迅速な縮小を挙げました。その反面、経済成長が予想以上に停滞したり、対外的な財務バランスが悪化したりする場合には、アウトルックが「安定的」へと引き下げられるリスクがあることも指摘しています。
フィリピン政府のゴー財務長官は今回の評価維持を歓迎し、高い格付けが低金利での資金調達を可能にし、それによって浮いた財源を国民生活向上のための公共サービスへ再投資できるという好循環を強調しました。
アジア新興国のなかで頭ひとつ抜け出し、日本やマレーシアに続く「A」ランク国家の仲間入りを果たせるか。汚職問題に端を発する停滞を早期に払拭し、財政規律の維持とインフラ投資の加速という「二兎」を追う難しい舵取りを成功させることが、マルコス政権にとって待ったなしの課題となっています。
アジアの成長エンジンとされるベトナムやインドを格付け順位で上回り、同格のタイに対しても「将来見通し」で優位性を保った事実は、フィリピン経済の底堅さを国際市場に印象付ける好材料です。
しかし、成長率予測の下方修正は、政治腐敗やインフラ整備の遅れが実体経済を蝕み始めていることへの静かなる警告でもあります。「A」ランク入りという悲願達成のためには、スキャンダルによる「一時的」な停滞を長引かせず、クリーンで効率的な政府運営への回帰を早急に内外へ示す必要があります。
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