今回は、介護施設のパンフレットや重要事項説明書で確認しておきたい情報項目には、どんなものがあるのかをお伝えします。※本連載は、介護施設の専門家である齋藤直路氏の著書『はじめてでもわかる!介護施設&老人ホームのさがし方・選び方』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋し、住む介護施設の特徴や選ぶ際のポイントを紹介します。

主な資料は「パンフレット」と「重要事項説明書」

問:施設が自ら発行しているパンフレットは、どこに注意して見ればよいの?

 

答:主に利用形態と料金の体系と支払いの方法です。重要事項説明書も入手してください。

 

<施設発行資料の見方>

 

2種類の資料

介護施設が発行する資料には主に2つあります。パンフレットと重要事項説明書です。

 

経営上の理念や施設の設備などはパンフレットで確認できますが、具体的な職員の情報や入居者の実態は重要事項説明書にしか書かれていない施設もあります。

 

パンフレットより重要な資料

重要事項説明書は文字だけなので読みづらいと感じるでしょうが、正確な情報を確認できるので目を通しておくべきでしょう。

 

Webサイトからダウンロードできる施設もありますが、更新されていることもありますので最新のものかどうか施設に確認し、そうでなければ請求して入手しましょう。

施設を知るための重要な項目は?

施設選びに役立てるには、次のような項目を確認します。

 

①利用形態

まず確認すべきことは利用形態です。老人ホームの契約方式はいくつかありますが、利用権方式を採用している施設が大半です。

 

利用権方式とは、入居一時金(前払金)を払うことにより、居室と共用施設を利用できる権利と、介護や生活支援サービスを受けられる権利が一生、保障されるものです。

 

実は、これには根拠となる法律がなく、施設と利用者の間の契約のため、問題が発生した場合、施設側の都合で契約を解除できるなど施設側に有利な面があります。

 

②入居一時金について

入居一時金の支払いは、一括して払う全額前払い方式、一時金を払わない月払い方式など、一部一時金を払う一部前払い方式があります。

 

Webサイトで料金を確認すると入居一時金0~○○○万円、月額利用料○○万~○○万円といったような表示を目にすると思いますが、支払い方式の選択で変わってくることが理由です。

 

③重要事項説明書の注目ポイント

 

④職員の配置体制

職種ごとの職員数、保有資格などが確認できます。職員がその施設に常駐しているのか、派遣の割合などもわかります。

 

⑤その他情報公開システムで確認すること

 

【図表 職員の勤続年数の例】

 

【図表 事業者の人数とその勤務形態の例】

定番必携 はじめてでもわかる! 介護施設&老人ホームのさがし方・選び方

定番必携 はじめてでもわかる! 介護施設&老人ホームのさがし方・選び方

齋藤 直路

サンライズパブリッシング

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