自宅をはじめとする財産は「現在の家族」に残したい
【相談内容】
私は離婚経験者で、前妻との間に子どもが2人います。しかし、子どもたちは前妻が引き取り、離婚後はほとんど連絡を取っていません。
その後、2人の連れ子がいる今の妻と結婚しました。いまは妻と連れ子のほか、妻との間に生まれた実子1人と同居しています。
私は、自分が所有する自宅やその他の財産を、同居の家族に残したいと考えています。どのような方法があるのでしょうか?
(横浜市・40代会社員)
現配偶者の連れ子を「養子縁組」する
かなり複雑な内容なので、まずは事実関係を整理していきましょう。
まず、配偶者の連れ子にあたる方2人の子どもは「当然に法定相続人」とはなりません。そのため、連れ子との法的な親子関係が現在どのような状況であるのか確認が必要です。
今回の相談事例のポイントは下記の通りになります。
①再婚相手の連れ子には相続権がない
法定相続人となるには法律上の親子関係が必要です。再婚相手の子(連れ子)は、法律上の親子関係がない限り、民法上の相続人には該当しません。ただし、再婚後に生まれた子は実子として扱われるため、相続権があります。
このため、今は同じ屋根の下に暮らす子どもたちであっても、それぞれの法的な立場が異なるのです。
②再婚相手の連れ子を「法定相続人」にする方法
では連れ子を実子として扱うにはどうすればいいのでしょうか。
連れ子を法定相続人とするためには養子縁組を実施します。そうすると、実子と同じ扱いになります。相続においての考え方も実子と同じです。ただし、実子も含めて法定相続人の人数が多くなることから、遺産分割協議が成立しないといったリスクも考えられます。
そのため、連れ子を養子にした場合においても、遺言書の作成をセットで検討した方がいいでしょう。
遺言書は、下記の理由から公正証書遺言をお勧めします。
●形式不備による遺言が無効になるリスクがほぼない
●公証人が内容チェックするため、法的に適正な内容となる
●証人2名もおり、偽造などを疑われることもなく、相続人間でのトラブルになりづらい
●公証役場で原本保管され、紛失しても再発行可能
●家庭裁判所での検認不要のため、死亡後すぐに相続手続きが可能

