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理想の「終の棲家」を手にしたはずが…
「みてよ、このキッチン。天板は大理石でね、収納だってたっぷりあるのよ」
北関東のとある町。木々に囲まれた平屋で、村上聡さん(仮名/68歳)と妻の智恵子さん(同/65歳)は第二の人生をスタートさせていました。
東京都内の企業に勤めていた聡さんは、退職金2,000万円を元手に、土地付きの中古住宅を購入。都心のマンションを売却した資金でリフォームし、キッチンや浴槽、庭造りにも徹底的にこだわりました。
「都会の狭いマンション暮らしから解放されたね」
「自然に囲まれて、まるで別世界だわ」
当初、夫婦は笑顔でした。友人にみせる写真の中では、広い庭での家庭菜園やガーデニング、薪ストーブの炎が暮らしを彩っていました。
しかし、1年後。子どもの受験が終わり、久しぶりに遊びに来た娘が玄関を開けた瞬間、思わず眉をひそめました。
「……お母さん、この部屋、湿気すごくない? なんかカビ臭いよ」
「そう? 最近ちょっと風通しが悪いのよ。梅雨だからかしらね」
リビングの窓辺には、結露で黒ずんだ壁紙。ヒノキ風呂も、使わない日はカビが生えやすく、掃除が追いつかないと、智恵子さんはいいました。
さらに、聡さんは高血圧が悪化し、車の運転を控えているとのこと。最寄りのスーパーまでは片道2km。バスは1時間に1本。買い物も通院も、すべてタクシー頼みになっています。
「ねえ、こんな不便なところで、2人だけで大丈夫なの?」
娘の言葉に、夫婦は顔をみあわせて沈黙しました。
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