\1月20日(火)ライブ配信/
調査官は重加算税をかけたがる
相続税の「税務調査」の実態と対処方法
2. 害虫・侵入生物・湿潤環境による住宅トラブル
年間を通して温暖で過ごしやすい気候は、ハワイの大きな魅力のひとつです。
しかし、それは人間にとってだけでなく、害虫にとっても“理想的な環境”であることを意味します。そのため、建物や住宅環境においては、気候のよさゆえに思わぬトラブルが起こることもあります。
ハワイでは、蟻やゴキブリといった小さな虫が年中活動的です。特に築年数の古い木造住宅が多いハワイでは、シロアリによる被害が深刻な問題となっています。
実際、不動産の売買時には「Termite Inspection(シロアリ検査)」がほぼ義務的に行われるほどで、シロアリの有無が物件の価値や取引条件に大きく影響することも珍しくありません。美しいリゾート地という印象の裏側では、こうした気候特有の建物維持リスクが確実に存在しています。
また、観光でホテルやAirbnbを利用する際も例外ではありません。どんなに高級なリゾートホテルや管理の行き届いたコンドミニアムであっても、自然と隣り合わせのハワイでは、完全に害虫を防ぐことは難しいのが現実です。私自身、過去にワイキキのホテルに滞在した際、浴室から鮮やかな色のゴキブリが数匹現れ、滞在中は「ベッドの下にもいるのでは……」と気が気でなかった苦い経験があります。
こうしたエピソードは決して珍しい話ではなく、地元の人々にとっては当たり前の環境でもあります。ハワイでの生活や長期滞在を考える際は、自然と共存する土地だからこそ、ある程度の害虫リスクを前提に心構えしておくことが大切です。住宅の構造やメンテナンス体制を理解し、定期的な検査・予防を行うことで、快適な暮らしを維持することができるでしょう。
3. ハワイ不動産ならではの“こまめな物件管理”
これまでにご紹介した「物資の調達の難しさ」や「害虫被害」に加え、ハワイでの不動産管理や生活で注意すべきもう一つのポイントが、建物の劣化や水回りトラブルです。築年数を重ね、自然に囲まれたハワイの物件では、日々の細かいメインテナンスや管理が非常に重要になります。
ハワイでは、害虫だけでなく、配管や防水設備の老朽化による故障、バルコニーからの雨漏り、屋上や外壁からの水の侵入といった水漏れ・漏水リスクも決して少なくありません。特にコンドミニアムでは、管理会社や協会に支払う月々の維持管理費が高額であるにもかかわらず、責任範囲が曖昧なケースも多く、トラブルが発生した際には「どの範囲を誰が負担するのか」をめぐって議論や争いが起こることもあります。
このような状況は、不動産所有者自身の修繕費負担を増やすだけでなく、修繕対応の遅れを招き、結果として物件の価値低下や居住環境の悪化に直結することもあります。建物の維持管理問題はハワイに限らず不動産を所有するうえで避けられない問題ですが、特にハワイは湿度や海風といった気候条件も影響するため、この問題がより顕著になるのが特徴です。
