今回は、 会社の「決算書」は簡単に見せてはいけない理由を見ていきます。※本連載では、現場での実務経験豊富な経営コンサルタントである著者が、銀行交渉の成功事例、融資を受けるために知っておきたい銀行の内部事情などを紹介します。

「ずっと以前からいただいておりますので・・・」

銀行融資を受けていると、毎年決算書の提出を求められます。それはわかるのですが、「えっ? どうして必要なの?」という場合があります。

 

「うちはなぜか毎年、リース会社に決算書を渡してたんですよ!」

 

という企業がありました。それはおかしいと思い、社内の担当者に聞いたそうです。

 

「ずっと以前からそうしてますので・・・」


という返事だったそうです。

 

同時にリース会社の担当者にも聞いたそうです。すると、


「ずっと、以前からいただいておりますので・・・」


と、同じ返事なのです。結局、もらう方も、渡す方も、その目的を知らずに、受け渡しをしていた、ということです。

何のために決算書が必要なのか、把握することが必要

理由も無く決算書を渡すことはしたくないので、

 

「もう今後は決算書をお渡ししませんので」


と、リース会社に伝えました。すると先方は、


「どうなっても知りませんよ」

 

と、言ってきたそうです。とはいうものの、結局、何事も起こっていないのです。

 

今回の場合、おそらく、契約をスタートした当初のやりとりが、慣例化してしまった、ということだと思うのです。


渡すにしても、


どの部分が必要なのか?
何のために必要なのか?


を、しっかりと確認してほしいのです。そして、必要最小限の部分だけを、渡せば良いのです。

 

決算書には、財務体質が現れます。財務体質がわかれば、管理の体質が見えてきます。管理の体質には、経営姿勢が見えてきます。

 

だから、決算書は、むやみに渡すものではないのです。現在どこに決算書を渡しているか、全部を把握できていますか?

本連載は、株式会社アイ・シー・オーコンサルティングの代表取締役・古山喜章氏のブログ『ICO 経営道場』から抜粋・再編集したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。ブログはこちらから⇒http://icoconsul.cocolog-nifty.com/blog/

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