浮力を使って楽に体を動かせる「水中ウォーキング」
●水中ウォーキング
ウォーキングでひざが痛む場合は、プールの中を自分のペースで歩く「水中ウォーキング」を試してみてください。
水の浮力のおかげでひざにかかる負担が少なく、適度な負荷で無理なく筋力トレーニングができます。体が楽になり、筋肉がほぐれる効果もあります。ゆっくり一歩一歩、少し前傾姿勢を保ちながら大股で歩きましょう。
最近ではひざ痛の予防・改善コースを設置しているスイミングスクールも増えてきました。興味のある方は、最寄りの施設のプログラム内容を確認してみましょう。
足腰への衝撃を最小限に抑える「スロージョギング」
●スロージョギング
福岡大学スポーツ科学部教授の田中宏暁先生が提唱している「スロージョギング」が最近話題になっています。
スロージョギングとは、会話や鼻歌ができるくらいのゆったりとしたペースで、かかとではなく足指の付け根の部分で地面に着地する「フォアフット着地」を心がけて走るというものです。これなら足腰への衝撃は最小限で済みます。
最初はウォーキングと同じ、あるいはそれ以下のスピードで走ります。息切れしないので疲労感もなく楽に長時間運動でき、さらに減量効果も期待できます。田中先生は70〜80代の変形性膝関節症の患者さんにもスロージョギングを勧めていらっしゃいますが、皆さん痛みなく続けているそうです。初心者でも続けやすく、ひざへの負担も軽いので、ぜひ試してみてください。
外で走ることに不安がある人は、家の中で足踏みすることから始めましょう。椅子やテーブルを台にして前傾姿勢で体重を支えながらでもいいでしょう。
【スロージョギングのポイント】
●笑顔を保てる「ニコニコペース」(初心者なら最初は時速4~5㎞)でゆっくりと走る。
●体を安定させるために、最初は歩幅10㎝程度を意識して、歩幅を小さく小刻みに走る。
●足の指の付け根を地面につけて走る。
●体重を乗せて前方へ脚を振り出す感覚で走る。
●最初は1分間スロージョギング、30秒ウォーキングのくり返しを15分程度から始める。慣れてきたら徐々に速度を上げ1日30〜60分、週3回を目安に。