「じゃあ今買うのか?」優美さん夫婦の迷い
マイホームは2人の夢ですが、すでに値上がりしている今買うべきか、もう少し様子を伺うべきか。夫婦間でも意見がまとまりません。
「家の話をすると言い合いになるし、答えも出ない。すごくストレスです」
優美さんはため息をつきます。夫は「こんなに高い時期に買うなんて、下がったら損するよ」と言いますが、優美さんは「でもこのまま上がり続けたら、永遠に買えない」と返します。ふたりの口論は、家の話題から教育費や老後の不安へと飛び火し、最終的には「どちらがムダ遣いしてるか」論争に発展することも。
「真紀の家は資産価値が上がって、今売ったとしたら“数年間住居費タダだった”のと同じなんですよね。私たちは何にも残らない家賃を支払っているのに、それって悔しすぎる……」
ただ、希望の立地や広さを選ぶと、数年前よりマンション価格は高くなります。逆に、同じ予算を守りたいなら、妥協しなくてはならないところが出てくるのが現実です。
いずれにしても、無理して希望のマンションを選び、住宅ローンを限界まで組むのは危険です。仮に6,000万円の物件を頭金500万円、35年ローン(変動金利)で組むと、月々の返済は約15万円前後。子どもの教育費や老後資金を考えると決して軽い負担ではありません。
今払っている家賃とそんなに変わらないと思っても、管理費や修繕積立金、固定資産税といった賃貸にはない費用が上乗せされます。また、この先の不動産相場がどうなるか100%見通すことは不可能です。
そのため、「将来はなんとかなる」「ボーナスをあてれば大丈夫」といった希望的観測で動くのは禁物です。立地や広さを再考する、中古マンションを選択肢に入れるといった現実的な検討が必要です。
前出の優美さんも、「最悪なのは家のローンで家計がめちゃくちゃになること。それだけは避けなくちゃいけませんよね」と、家が欲しいという強い気持ちを持ちつつ、冷静な考えを口にします。
マイホームの正解は人それぞれ。ですが「将来を冷静に計算して動く」ことだけは、どんな時代にも共通のルールなのかもしれません。
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