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長所より弱点が多い「現金投資」の収支
「借金は危険、現金投資が安全」という人がいます。一見、正しそうに聞こえます。しかし、実際に数字を見ると、現金投資の弱点が浮き彫りになります。
現金投資の第一の弱点は、「資金効率の悪さ」です。1000万円の現金で1000万円の物件を買い、利回り10%とします。年間収入は100万円です。一方、同じ1000万円を頭金に4000万円を借りて、5000万円の物件を買えば、年間収入は500万円です。ローン返済を引いても、手残りは現金投資を上回ります。
第二の弱点は、「機会損失」です。全財産の1000万円を一つの物件に投入すれば、次の物件は買えません。良い物件が出ても、指をくわえて見ているだけです。しかし、借金を活用すれば、自己資金を温存でき、次のチャンスに備えられます。
第三の弱点は、「リスク分散ができない」ことです。現金1000万円で1000万円の物件を買ったら一つしか買えませんが、借金を使えば複数の物件に分散投資できます。もしも一つが失敗しても、他でカバーできます。
第四の弱点は、「スピード」です。現金を貯めている間に物件価格は上昇し、良い物件は売れてしまいます。不動産投資は、タイミングが命です。今買える人と、5年後に買える人では、手に入る物件の質がまったく違います。
第五の弱点は、「税制面で不利であること」です。借金の利息は経費になりますが、現金投資ではこの恩恵を受けられません。高額所得者、会社ほど、この差は大きくなります。税引き後の手残りで比較すると、借金投資の優位性は明らかです。
そのため、私は現金を使って不動産を買うのは次の物だけです。
・購入して、即日から1年以内で売却する物件(不動産業者としての買取再販物件)
・利回り20~30%以上を狙える物件
逆にいうと、それ以外のものは基本的に借金をして買っています。私が借金をする理由はただ一つ。「20年後も60歳未満で、不自由なく生きている可能性が高い年齢だから」です。既に事業で稼いだため、今の生活レベルを続けるに当たり、もう大きなお金は必要としていないのですが、この一点だけで借金をしています。
