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「一棟もの」の利回りは下がり続けている
戸建てには、アパートやマンションなどの一棟ものの収益不動産とはまったく違う「特性」があります。例えば、低価格で始められる敷居の低さ、売主の多様性、柔軟な出口戦略(目利きさえあれば)、高利回りを狙えるポテンシャルなどです。
もちろん、規模が小さいので手間はかかります。しかし、その“手間”や規模拡大スピードの遅さ(金融機関の姿勢による)があるがゆえに、プロや他の投資家が敬遠します。
「戸建てを一戸買うのも、アパートを一棟買うのもやることはそれほど変わらない。だから効率がいいアパート・マンションしか買わない」そう考え、多くの中・上級者が「捨てている市場」だからこそ、初心者にチャンスが生まれます。大手が参入しないエリアで中小企業が頑張っているのと同じです。
投資用物件においては、最終的に「数字」がすべてです。投資では感情でなく、合理性と収益性が最優先されます。そして、本書で紹介する戸建て投資の手法なら、人生を1〜2回満喫できるレベルの資産を築くことは難しくありません。それならば、投資家たちがしのぎを削る一棟ものの買い付け競争に飛び込む必要はないのではないでしょうか。
もちろん、一棟ものには短期間で一気に家賃収入や借入を増やしていけるなど、特にスケールメリットを主軸とした良いところもたくさんあります。しかしその一方で、頻繁な入退去、入居者が多いゆえのトラブルやストレス、失敗したときのダメージの大きさ、買い手が投資家に限定される、全空にして土地にするのが困難といった懸念点も存在します。
それでも利回りが高く、融資が付きやすい時代には食らいついていく価値がありました。しかし、状況は変わっています。アパートや一棟マンションの価格は年々上昇し、利回りは低くなり、10年前、5年前と同じ手残りを得るためには、より大きな借金が必要になっています。さらに、借入金利は上昇に向かい始めています。
戸建ては、その逆です。資産が増えるスピードは一棟ものよりも遅くなりがちですが、入居付けが容易で、出口も取りやすく、リスクは小さめです。一番のメリットは、最後に土地として売りやすいこと。不動産投資家に限らず、土地を買いたい人たちは常に多くいるため、特に首都圏での引き合いは強力です。
