家賃滞納への対応は「契約実態」がカギ
賃貸借契約における家賃滞納や退去トラブルは、契約の実態と証拠の有無が結論を左右します。今回のように前オーナーから契約を引き継ぎ、ある借主が法人名義で部屋を借りている場合、契約書の内容・更新の有無・実際の使用状況の確認が重要です。
102号室では入居者死亡後も、法人との契約が継続しているため、法人に対して未払い家賃・延滞損害金・原状回復費用を請求することができます。まずは内容証明郵便を利用して、支払いを求めるとともに契約解除の意思を明確に伝えることが有効です。応答がない場合は、録音データなどの証拠をもとに、訴訟や支払督促などの法的手段を検討します。
一方、202号室の契約解除には、基本的には、借主の合意が必要です。合意解除書面を交付し、期限を設けて返送を促すことが基本ですが、応じない場合は契約書の解除条項や更新期限を確認し、通知を行う必要があります。いずれも、契約書の写しや、やり取りの記録などの客観的資料を整えておくことが、トラブル回避と回収成功のカギとなります。
法人名義での賃貸借契約は、生活保護受給者の入居支援など社会的意義もある一方、契約主体と実際の居住者が異なることで、トラブル時の責任の所在が曖昧になりがちです。特に前オーナーから契約を引き継いだ場合、契約内容や更新履歴が不明確なまま放置されることも少なくありません。
滞納が発生した場合は、まずは契約書の有無・内容を確認し、早期にお近くの弁護士などの専門家に対応策を相談されることをお勧めします。
加藤 勇
レジリエンス法律事務所
弁護士
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