(※画像はイメージです/PIXTA)

生成AIが普及した社会で働く「ITエンジニア」は、多様なスキルを習得しなければなりません。しかしながら、ITに特化した専門的なスキルが求められる一方で、そうしたスキルだけでは今後活躍の場が狭まる可能性が高いと、IT技術・対人能力育成教育を30年間続けている谷誠之氏はいいます。そこで本稿では、谷氏による著書『Nonテクニカルスキル 生成AI時代にITエンジニアが身につけるべき能力』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部抜粋・再編集し、今後成果を出し続けることができるITエンジニアに欠かせない「ノンテクニカルスキル」について詳しく解説します。

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「テクニカルスキル」にある2つの弱点

テクニカルスキルには2つの弱点があります。まずは、技術の進化に伴ってスキルの価値が陳腐化することです。テクニカルスキルの価値の源泉は鮮度と難易度です。そのため、スキルが古くなれば使えなくなり、そのスキルしか持たないITエンジニアの価値も低下します。これを防ぐためには、常に新しい技術を追いかけ吸収し続けることが求められます。

 

もう1つの弱点は、業種や業界を超えた汎用性が低いことです。テクニカルスキルは基本的には専門性の深さを追求するもので、難易度が高いスキルを習得したり、その証明として資格を取得したりすることがITエンジニア個人の価値向上に結びつきます。

 

ただし、それはIT業界という閉じた世界の中で通用し評価される価値です。異業種では役に立つとは限らず、活用機会が少ないかもしれません。例えば、プログラミングやSIの高度なスキルや資格を持っていたとしても、製造、接客、金融などの業界では使えないこともあるのです。また、業界が変わらなかったとしても、例えば高いテクニカルスキルを持った人が優秀なマネージャーになれるかというと、そうとは限りません。

 

これからの社会で活躍するITエンジニアには、ITに特化した専門的なテクニカルスキルと、業界を問わず応用できるノンテクニカルスキルの両方を習得することが求められます。とりわけ、ノンテクニカルスキルの習得は重要性を増しています。高いノンテクニカルスキルを持つ人材は、マネジメント職に就いた場合や、他業種へとスキルを応用する場合でも、その能力を活かして成果を上げることが期待されます。

 

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Nonテクニカルスキル 生成AI時代にITエンジニアが身につけるべき能力

Nonテクニカルスキル 生成AI時代にITエンジニアが身につけるべき能力

谷 誠之

幻冬舎メディアコンサルティング

技術だけでは、生き残れない AI時代、ITエンジニアに求められるのは技術“以外”の実践力 生成AIを筆頭に、加速度的にIT技術が進歩する現代社会。システム開発や保守運用などさまざまな現場で、高度なITスキルを持つエン…

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