年金なんて遠い未来…それでも「無視すると怖い」ワケ
32歳のBさんは、独立した動画編集・映像制作のフリーランスです。会社員時代は映像制作会社に勤めていましたが、もっと自由に、もっと自分らしく働きたいと考え、独立を決意しました。
クライアントワークのほか、YouTube用動画や短編映像の制作も請け負い、仕事は多岐にわたります。それらはもちろん得意分野なので苦ではありません。しかし、苦手な経理や税金、保険の手続きはすべて自分で対応しなければなりません。
Bさんは基本、書類やDMはまとめて積み重ねて放置しがちなタイプ。クレジットカードや銀行から届く手紙も、基本は勧誘や重要ではないお知らせがほとんどなので、そのまま山積みにしておき、気が向いたときに処理する程度でした。
そんな中、日本年金機構から封筒が届きましたが、開封することなく無視。似たような封筒が何度か届いたような気もしますが、まったく意に介していません。独立後の忙しさや事務作業の苦手さ、さらにDM類の放置癖もあって、すぐに存在を忘れてしまったのです。
しかし、ある日、届いた封筒はいつもと違う赤(ピンク)色。「赤=危険」という刷り込みもあり、さすがのBさんも封を切ったといいます。
目を通すと、そこには年金未納による延滞金の記載とともに「財産差し押さえの可能性」、さらに「連帯納付義務」により家族にも影響が及ぶことが書かれていました。
「なんだこれ……やばい! しかも俺だけの問題じゃないの?」
ここでようやく危機感が芽生えたBさん。納付に向けて手続きを進めると、未払い分の合計に意外と驚き、同時に「こんなに焦ることになるなら、ちゃんと手紙を読んでおくんだった」と反省しています。
