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まさか…「神童」と呼ばれた息子の選んだ将来
Aさん（現在53歳）は、地方都市で妻と出会い結婚。息子を授かりました。息子は幼いころからずば抜けて賢く、学級でも常にトップ。地元では「あの子は凄い、神童だよ」と言われていました。親としても、そんな息子の将来に大きな期待を抱かずにはいられなかったといいます。
中学卒業を前に、Aさん夫妻は息子の将来の可能性を信じ、東京都内の私立進学校への進学を決めました。受験に合格した息子は、父は地元で働き続け、母と共に東京のアパートで暮らす生活を始めることに。
息子は優秀でしたが、私立進学校には全国からトップレベルの生徒が集まります。田舎では神童だった彼も、東京では中の下が定番の成績に。生徒の多くが難関国立大学を目指す中、息子は有名私立大学に進学しました。立派な進路ではありましたが、Aさんには「日本最高位の大学に進むと思っていた」という複雑な思いが残ったといいます。
大学進学を機に、Aさんの妻は地元に戻り、息子だけが東京に残って一人暮らしをすることに。Aさんの期待は、息子の就職に移りました。
「誰もが知る大企業に入って、安定した暮らしをしてほしい」
――しかし、その思いは裏切られることになります。息子は大学3年生から就職活動を始めたものの、内定を得たという連絡は一向にくることなく、卒業を迎えました。
聞けば、就職活動中に自分の将来について考え、「会社員になるのが自分のやりたいことなのだろうか」と悩みに悩んだのだそう。結局、カフェでのアルバイトをして少し稼いだら、海外ボランティアに行き、広い世界を見ることにしたというのです。
