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ほぼ2倍…16年間で新築マンションがこれほど値上がりした理由
新築マンション価格が高騰していると言われています。
2023年に首都圏(1都3県)で供給された新築マンションの平均価格は8101万円。これは2007年で4644万円でしたから、16年間で74.4%もの上昇です。これを1m2あたりの単価にすると2007年61万4千円に対して122万6千円。なんと約2倍になっていることがわかります。
世の中において16年でこんなに値上がりしたモノはあるでしょうか。
大都市における消費者物価指数(2020年=100)で見ると、2007年の97.4から2023年105.4とわずか8ポイントしか上がっていません。世帯年収はどうでしょうか。2007年の中央値448万円に対し2022年は405万円。むしろ下がっています。
2023年に販売された東京港区三田の三田ガーデンヒルズ。三菱地所と三井不動産によって発売されたこのマンションの販売価格は坪(3.3m2)当たり1300万円台。121.51m2(36.76坪)の住戸で4億8000万円から5億2000万円台です。今流行のタワーマンションではありませんが、総戸数1002戸の巨大マンションは好評のうちに完売しました。
同年秋に、話題になったのが同じ港区麻布台で分譲された森JPタワー高層部のアマンレジデンス東京(91戸)でした。最高級ホテルアマンのサービスが受けられるこのマンション。最上階の住戸は専有面積1500m2(453坪)で価格は2億ドルとも噂されました。
業界雀たちの間では誰が購入したのかで大変な話題になりましたが、森ビルは一般には分譲せず、相対で(噂では)香港人に売却したそうです。2億ドルは2025年5月現在の為替レートでおよそ300億円。こうなるともはや「マンション」というよりも「アート」と呼んでよいかもしれません。
現在のマーケットでは都内で販売されるマンションは1億円があたりまえです。したがって以前は高級マンションのことを「億ション」と称しましたが、いまや普通のマンションが「オクション」であり、高級マンションは「2億ション」あるいは「3億ション」と呼ぶべき状況です。昨今業界では坪単価で700万円以上でなければ高級マンションではないと言われています。
