中古マンションが「オトクな選択肢」である理由
新築マンションが高すぎて買えない、となると自ら居住する家が欲しい人たちは中古マンションに殺到します。
東日本不動産流通機構によれば、首都圏における中古マンション成約件数は2023年で3万5987戸と新築マンションの年間供給戸数(2万6873戸)を大きく上回っています。平均成約価格は4575万円です。これを10年前の2013年の平均価格2589万円と比較すると76.7%もの大幅な値上がりです。
特に東京都心の中古マンション価格はうなぎ上り。湾岸エリアの中古タワマンでも坪当たり600万円台のものがざらにあります。25坪(83m2)で1億5000万円です。都心を避けて郊外に視点を移せば、選択肢は増えてきますが、新築価格につれ高で価格は上昇傾向にあるマンションが多いのです。
中古マンションは、大手のマンション業者がまとめて分譲する新築と異なり、物件の個別性が強いものです。仲介する業者が信用できるか、売主は個人が多く、価格交渉が大変では、といった疑問から、建物の築年数、住戸内の設備の状況、管理組合の財務状況、住民間のトラブルの有無など、チェックポイントがたくさんあります。
ただ逆に考えれば、良く調査して自分にあったものを、売主に「相対」で交渉できるメリットがあります。日本人は新築志向が強いなどと以前は言われましたが、先述のとおり、今や中古主体のマーケット。メルカリで中古品が普通に流通する時代で、中古マンションに対する抵抗感は少なくなっています。
実際に新築マンションの価格は原価である土地代に建設費だけでなく、関連経費やデベロッパーの利益が手厚く乗っているので、通常の積み上げ金額よりも3割程度割高です。中古マーケットは相場ですので、吟味してよい物件を買えばかなりお得になります。
自動車と同じく、新しいという自己満足感を別にすれば、中古マンションに人々が集まるのは当然なのです。実際にアメリカやイギリスでは住宅は圧倒的に中古主体のマーケットです。アメリカでは中古での取引割合は8割にもなるそうです。
不動産事業プロデューサー
牧野 知弘
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