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「また帰るね」にウソで返答
9月頭、娘から「シルバーウィークにまた帰るね!」というLINEが届いたとき、太田さんの心中は複雑でした。
「嬉しい」「でも、また出費がかさむ……」「正直、ちょっと休ませてほしい」熟考した挙句、太田さんは「また来てくれるのかい? ありがとう。でもな、夫婦で旅行に行く予定があるから、今回はごめんね」と返信してしまいました。本当は、どこにも行く予定などなかったのに。
その夜、近所のスーパーでビールを買いながら、太田さんはふと思いました。
「俺は……なんのために金を貯めてきたんだろう?」
子どものために援助してあげたい。孫に喜んでもらいたい。その気持ちはいまもでも変わっていません。けれど、老後の不安が徐々にその気持ちを押し潰しつつあるのが正直なところです。
家に戻ってソファに座り、買ってきたばかりのビールを開けると、テレビから流れてきたのは「老後破産」の特集。
「俺も、他人事じゃないよなあ……」
康介さんは、心に引っかかりを抱えたまま、日々を送っています。
“なんとなくの不安”が老後のストレスに
年金22万円、預金4,000万円。康介さんは老後資金に十分余裕のあるようにみえますが、“なんとなく不安”がストレスを生み、結果として精神的に追い詰められてしまう人も多いのです。
彼の「不安」の原因は、預金口座の中身が減り続けていることは認識している一方で、毎月の収支を把握していない点です。
まずやるべきことは、収支を「みえる化」し、「気持ちよく使える金額」を把握することです。食費、交際費、レジャー費、帰省時支出などを毎月項目別に記録し、帰省時の特別支出は「年間予算」を組んで、そのなかで使うようにするといいでしょう。
「今月いくらまで使って大丈夫なのか?」がわかれば、ストレスは大きく軽減されます。無理のない支出がわかれば、その範囲で帰省時の御馳走を振る舞ってあげればいいですし、その範囲を超えた分は子どもたちに状況を伝えれば理解してくれることでしょう。
ウソをついて距離を取るのではなく、「最近ちょっと出費がかさんでね……」と伝えるだけでも、子どもは理解してくれることが多いものです。
また、孫たちも全員が頻繁に集まる時期は限られています。成長していくにつれ頻度や人数が徐々に減っていくことでしょう。「いまだけ」しかない幸せであるはずの時間を、お金のことでやみくもに不安がって失ってしまうのはもったいないことです。
自分たちが無理せずおもてなしできる範囲を定めることで、子や孫たちと触れ合える貴重な時間をめいっぱい楽しめるようになるのではないでしょうか。
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