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トランプ劇場と超富裕層課税 増税か、減税か――税制が映し出すアメリカの真実
奥村眞吾(著)+ゴールドオンライン(編集)
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司法判断の経過
EUの司法制度は下級審と最高司法機関であるEU司法裁判所の二審制です。Appleは2016年の返還命令を不服として下級審に提訴し、2020年の判決ではAppleの主張が認められました。
しかし、2024年11月10日、EU司法裁判所は「Appleがアイルランド政府から受けた税優遇は違法な国家補助にあたる」と判断し、欧州委員会の決定を支持。Appleに143億ユーロの追徴課税を行うよう命じました。
OECDによるデジタル課税の推進
GAFAをはじめとする多国籍IT企業が、市場となる国(EUなど)で十分な納税を行っていない実態は、欧州委員会の国家補助調査でも明らかになりました。
これを受け、EUやインドなど一部の国は、こうした企業の売上に低率の税を課す「デジタルサービス税(DST)」を導入し、米国との間で税を巡る対立が生じています。
OECDは2013年からBEPS(税源浸食と利益移転)対策を検討し、2015年に15項目の最終報告書を公表。その一環として、多国籍IT企業への課税ルールを見直す「柱Ⅰ」と「柱Ⅱ」の議論を開始しました。
柱Ⅰの内容は以下になります。
- 従来の国際税務原則「PE(恒久的施設)なければ課税なし」を見直し、一定の収益がある国には「ネクサス(課税関係)」があるとして課税権を認める。
- 多国籍企業の利益を市場国に配分するための多国間条約(MLC)を策定。参加国はMLCの承認により、市場国にも利益の一部が配分される。
今後の課題
しかし、MLCの発効は米国議会の反対で難航しており、アフリカ諸国からも「途上国の意見が反映されていない」との批判が出ています。国連はこれを受け、アフリカ諸国の意見を取り入れた「国連税務協力枠組み条約」の作成に着手し、2027年末の完成を目指しています。
外務省は「日本はOECDを通じて国際ルール作りを主導する」との立場を示していますが、MLCと国連条約の双方が機能しない場合、日本の対応方針を再検討する必要があるでしょう。
矢内一好
国際課税研究所首席研究員
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