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カザフスタンの基本情報と経済的ポテンシャル
カザフスタンは中央アジアに位置し、北はロシア、東は中国と国境を接しています。国土の広さは日本の約7倍にあたり、世界第9位を誇ります。人口は約2,080万人(2025年)で、約7割がカザフ系の民族です。宗教もイスラム教が約7割を占めています。
国内総生産(GDP)で見ると、カザフスタンは世界第50位(ロシア11位、ウクライナ57位)となっており、経済規模としては中位に位置しますが、資源埋蔵量では世界有数の水準にあります。
- 石油埋蔵量:約300億バレル(世界の1.73%)
- 天然ガス埋蔵量:約2.7兆立方メートル(世界の1.8%)
- ウラン・クロムの埋蔵量:世界1位
- 亜鉛の埋蔵量:世界6位
特に石油は、今後の増産が期待されており、エネルギー市場でも重要な役割を担うと見られています。
日本とカザフスタンの租税条約
日本とカザフスタンは、2007年に租税条約交渉を開始し、2008年12月に正式に条約を締結しました。この条約は翌年の12月に発効され、日本企業がカザフスタンでビジネスを展開する際の税制上の障壁を軽減する枠組みとなっています。
カザフスタンが資源大国であり、今後の経済成長が見込まれることから、日本からの直接投資(FDI)の拡大が期待されています。
カザフスタンの法人税制と税率
◆法人税率
カザフスタンでは、法人税の基本税率が20%に設定されています。これは、現地法人だけでなく、外国法人の支店にも同様に適用されます。
さらに、外国法人の支店には、税引後利益に対して15%の「支店利益税」が追加で課税されます。ただし、日・カザフスタン租税条約の適用により、この支店利益税が軽減される可能性があります。
◆源泉徴収税率(租税条約適用時)
源泉徴収税率は以下になります。
- 親会社・子会社間の配当:5%
- 一般的な配当:10%
- 利子:10%
- 使用料:5%(条約の議定書に基づく)
◆その他の税目
法人税以外にも、以下の税目が存在します。
- 個人所得税
- 付加価値税(VAT)
- 輸入消費税(関税とは別に課税)
- 社会保障税(雇用者が負担)
- 社会保険料(使用人の給与から徴収され、年金基金に充当)
また、鉱物資源などを開発する事業者には、資源開発に関連する特別課税が適用されます。
投資先としての可能性
カザフスタンは、ロシアとの関係を維持しつつも、対外的にはバランス外交を重視する独立路線をとっており、政治的安定性が高く評価されています。資源分野に加えて、インフラ整備や製造業の発展も進めており、中長期的には多国籍企業にとっての重要なビジネス拠点となる可能性があります。
今後、ウクライナ情勢の影響が長期化する中で、カザフスタンは中央アジアにおける新たな経済ハブとして、さらに注目されていくことが予想されます。
矢内一好
国際課税研究所首席研究員
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