隙間から札束がバラバラと…70代父の「タンス預金1,000万円」が命取りに。税務調査で発覚!「隠し財産」が招く、遺された家族の崩壊【税理士が解説】

隙間から札束がバラバラと…70代父の「タンス預金1,000万円」が命取りに。税務調査で発覚!「隠し財産」が招く、遺された家族の崩壊【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

故人が家族のためにと、遺してくれた「タンス預金」。そのお金の存在が、相続をきっかけに家族の誰もが知るところとなり、かえって関係性に亀裂を入れる「トラブルの火種」になるケースも……。本記事では亡き父の「タンス預金」が原因でペナルティを負った山本一家の事例とともに、注意すべき相続税の申告漏れについて、木戸真智子税理士が解説します。※プライバシーのため、実際の事例内容を一部改変しています。

残されたのはお金か、それとも不信感か

結局、追徴課税は遺産から支払われましたが、一度生まれてしまった家族への不信感は、簡単には消えませんでした。父がよかれと思って秘密にしてきた1,000万円は、資産ではなく、家族の絆を静かに壊す“毒”となってしまったのです。

 

では、この悲劇を避けるために、本当に必要だったのはどんなことだったのでしょうか。

 

問題の本質は、「タンス預金」という行為そのものではありません(むしろ、災害時や相続の際には口座凍結という事態もありえるため、緊急時に備えた蓄えとして10万円~30万円ほどの金額を手元に置いておくことを推奨します)。それが「家族に秘密にされていた」こと、そして「故人の意思が不明瞭だった」ことにあるでしょう。

 

もし生前に、山本氏が家族に資産の状況を話し合い、遺言書などで「このお金はこう使ってほしい」という意思を明確に示していれば、遺された家族が疑心暗鬼に陥ることはなかったかもしれません。

 

お金の話は、タブー視されがちです。しかし、家族が元気なうちにこそ資産について話し合い、意思を共有しておくこと。それが、遺された家族を未来の争いから守る、なによりの“相続対策”といえるでしょう。

 

 

木戸 真智子

税理士事務所エールパートナー

税理士/行政書士/ファイナンシャルプランナー

 

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