(※写真はイメージです/PIXTA)

老後生活を支える柱となる公的年金。しかし、その重要性と裏腹に、仕組みを正しく理解できていない人も多いようです。ここでは、公的年金の受給タイミングを判断するポイントや、意外に多い「もらい忘れ」について見ていきます。FPが解説します。

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公的年金は「繰り下げ受給」を検討しよう

皆さんが受け取ることができる年金額は、毎年届けられる「ねんきん定期便」の情報から探れるようになっています。

 

ねんきん定期便には、50歳未満の人向けと、50歳以上の人向けの2種類があります。

 

50歳未満の人のねんきん定期便は、今まで納めた年金保険料から計算した額なので、未来に納める年金保険料を考慮しない額が載っています。つまり、この数字を見ても意味がありません。「ねんきんネット」や「公的年金シミュレータ」を活用して、将来の年金額を試算してみることをお勧めします。

 

出所:日本年金機構
[図表1]50歳未満の方のねんきん定期便(サンプル) 出所:日本年金機構

 

50歳以上の人は明快です。ねんきん定期便に見込額がそのままズバリで記載されています。この金額は、現在の収入が60歳まで継続して60歳で退職、その後は働かなかった場合に、65歳から受け取ることができる年金額です。実際には、60歳以降も働く人も多いのですが、この額がひとつの目安となるでしょう。

 

公的年金の受給開始年齢は自分で決めることができます。65歳から受給開始する人がほとんどですが、繰り下げのメリットが周知されはじめているのか、繰り下げ受給を選択する人が少しずつ増えています。1ヵ月の繰り下げごとに年金額が0.7%増えるので、例えば、5年繰り下げて70歳受給開始にすると、65歳受給開始の年金額と比べて1.42倍になります。

 

 出所:日本年金機構
[図表2]50歳以上の方のねんきん定期便(サンプル) 出所:日本年金機構

 

可能なら、公的年金は繰り下げ受給を選択するといいと筆者は考えていますが、下記のような注意点もあります。

 

●繰り下げることで収入源がなくなる期間がある

●繰り下げて増額受給することで社会保険料負担が増える可能性がある

●年の差夫婦は加給年金がもらえなくなる

 

考慮すべきことは多いのですが、それでも繰り下げできないかを考えてみてください。

 

もし思った以上に長生きしてしまっても、繰り下げを選択していたら、長生きの不安はかなり解消されます。制度としては75歳まで繰り下げることが可能ですが、5年繰り下げて70歳受給開始を目指すぐらいがよいのではないでしょうか。

 

年金は「ください」と申請しないと受け取れず、勝手に繰り下げられていきます。「何歳まで繰り下げます」と前もって申請する必要はありません。つまり、まずは繰り下げしてみて、生活しながら資産の減り方を確認し、「そろそろ受け取りを開始したいな」と判断したときに申請する、という考え方でもよいのではないでしょうか。

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