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和やかな日々を壊した、娘の一言
地方の中堅企業に長年勤めリタイアした益子秀次さん(仮名/72歳)には子どもが3人います。子どもたちはすでにそれぞれ家庭を持ち、同い年の妻と2人で和やかな老後の生活を送っていました。
車で10分圏内に住む長男と長女、30分ほどの近隣に住む次女。孫たちを預かったり、代わりに保育園の送迎を行ったりと、孫育てに忙しい日々です。「孫のおかげで退職後も毎日に張り合いがある」と妻と笑い合っていました。
夫婦ともに厚生年金に加入していたため、2人合わせて月額25万円を受け取ることができています。贅沢することなく、年金の受給額と同等くらいの支出で生活しており、金融資産は預金と個人年金保険、終身保険で総額2,000万円程度。比較的ゆとりを持って老後を送ることができるはずでした。
しかしある日、次女の紀子さん(35歳/仮名)からの電話で、益子さんの胸に嫌な予感がよぎります。
紀子さんは、夫婦で「子どもは2人」と決めていたにもかかわらず、ワインをたくさん飲んだ翌月に妊娠が判明したいわゆるサプライズベビーでした。そのため、37歳での晩産。長男・長女とは年が離れており、甘え上手な紀子さんを、益子さん夫婦はついつい甘やかしてきたのです。
「パパに言わなきゃいけないことがあって」と切り出す次女の声に、益子さんは言葉を失いました。
「離婚を考えているの」
離婚、そして連帯債務の返済
紀子さんと夫の隆さんは出産を機にすれ違いが生じるようになっていました。そして、夫の転勤話が持ち上がったことで、紀子さんが離婚を切り出したようです。
双方話し合いの方向性は一致し、子どもは紀子さんが引き取り、隆さんだけが離れた土地へ移転することに。しかし、問題は2人の収入を合算し、連帯債務で借りた住宅ローンです。
まだ家を建ててから2年、頭金なしで全額ローンで購入した住宅には、3,500万円もの残債が残っていました。しかし、育休中で収入が大幅に減少していた紀子さん1人では、その債務を負うことができなかったのです。
隆さんとしては、「子どもの養育費を払うことは当然」と考えていますが、さすがに自分が住んでいない家の住宅ローンを払うことには抵抗があるとのこと。まして離婚を切り出したのは紀子さん側でしたので、ローンは払いたくないと主張し、話は平行線。
家を売却しても手出しで900万円ほどを払わなければならず、夫婦の共有の財産は学資保険がある程度です。ほとんどゼロに等しいため、仕方なく益子さん夫婦が肩代わりして支払うことに……。
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