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予算に応じて自分が満足できる趣味のサイズを決める
短期のトレードはしっかりチャート分析をマスターすれば金融知識がない素人でも比較的利益を得やすい取引です。FXなどには通貨ペアによってかなり安定的な利益を狙えるものもあるので、小さな利益を積み重ねる楽しみの一つとして行うのもよいでしょう。
しかし、生活資金を投じて大きなリターンを狙い、安易に信用取引やデリバティブ取引を行ってしまうと大きな損失を出してしまうことも多々あります。
「失っても問題ないお金」の範囲を超えたトレードは避けたほうがよいです。生活資金については現預金や個人年金保険、しばらく使わない資金については投資信託や変額個人年金等で「守りの投資」を行い、基本に忠実に、長期分散投資でインフレに対処しながら安定的なリターンを狙い運用することが望ましいといえます。
また、承認欲求というものは侮れず、現実世界で満足できていない人ほどSNS上で承認欲求を満たそうとする傾向にあります。仕事をリタイアしたあとわずかな時間でも、ボランティアや収入になる仕事など、他者から感謝される機会があれば承認欲求を満たすこともでき、SNSにのめりこむことも防げたでしょう。
マズローの欲求5段階説では、経済的に安定し生活の安全が確保される状況下では、社会的欲求や承認欲求が大きくなるとされています。十分な老後の資金を確保したとしても、自分の行動を理性的にコントロールできなければ、麻生さんのような末路を辿ってしまうかもしれません。
老後の社会的活動が与える影響
今回は老後に始めたトレードがきっかけで資産を失い、離婚、そして節約生活をすることになった麻生さんの事例をご紹介しました。令和3年に総務省が実施した社会生活基本調査によると、なんらかの社会活動に参加した高齢者の割合は30%となっており、多くが地域の奉仕活動や趣味のサークルなどに参加しているというデータがあります。
お金だけでなく、生きがいや趣味があることも生きていくうえでは大事なことです。しかし、「適度に楽しむ」のではなく麻生さんのように依存状態になってしまうと、お金だけでなく家族や人間関係をも失ってしまうことにもなりかねません。
老後の生きがいや楽しみを得る手段は趣味だけでなく、あまり負担がない程度に働くことも一つの選択肢です。予算の範囲で、ご自分の生き方に合った生きがいを見つけていきましょう。
小川 洋平
FP相談ねっと
ファイナンシャルプランナー
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