ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中!
『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)
『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)
『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)
シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!
ドはまりした投資がきっかけで…
ある時期から麻生さんのトレード成績はスランプ気味になっていきました。負けが続き、自分のチャート分析がそもそも正しいのか自信も持てません。ラインの引き方を変えてみてもどつぼにはまる一方です。
麻生さんは利益が出ていたとき、すっかり上機嫌になり、SNSで強気に自分の予想を発信していたこともありました。しかしスランプについてほかのアカウントからバカにされたようなコメントを受け、頭に血がのぼってしまったのです。
「損失を取り返して見返さねば」
そんなとき、とてもわかりやすく下落のサインが見られる相場がありました。空売りのタイミングと確信した麻生さんは、思いきって信用取引で空売りを仕掛けることに。しかし、その銘柄は予想に反し大きく株価が跳ね上がったのです。100万円以上の追加証拠金が必要になり、麻生さんはまた損失を出すことになってしまいました。
そんな痛手を経験してもまだ、麻生さんは「損を取り戻さなければ」と思い、取引をやめることができません。
「今日は5万円勝った」「昨日の10万円負けを半分は戻した」そんな日々が続き、麻生さんの生活はチャートとSNS中心になりました。
高齢期の承認欲求で失った信頼
毎日パソコンにかじりついてイライラしながら相場とにらめっこ。妻の里美さんから食事の支度ができたと声を掛けられても「いまは大事な局面なんだ」と強い口調で言い返すように。そして、トータルでの損失額はいつのまにか500万円を超えてしまいました。
家事は里美さんに任せきり。家にいるのに協力もせず、パソコンの画面にかじりついて、損失続きにもかかわらずSNSで強がり承認欲求を満たそうとする夫に里美さんは嫌気がさします。「前はこんな人じゃなかったのに」「このままじゃ、老後のお金がどんどん減ってしまう」と、夫に思いを告げました。ついには熟年離婚へと発展してしまったのです。
結果、離婚時には里美さんに800万円以上の財産を渡さなければならず、麻生さんの手元にはわずか700万円ほどが残りました。年金も里美さんのぶんを除き月16万円程度まで給付額が下がり、生活水準を下げなくてはなりません。こうした事態に陥ってから、ようやく自らの過ちに気が付いた麻生さん。
「いままで仕事以外にのめり込んだものなんてなかった。老後に始めた趣味がこんな結果を招くとは……」現在は、一人ぼっちになったマイホームでこの1年を震えるほど悔やんでいます。
坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

