税務調査官「ご立派なお考えですね」→多額の追徴課税…年収3,000万円の55歳開業医、ヨーロッパへの“海外出張”を経費計上。税務調査対策済も、すべて無駄となった〈1枚の写真〉【税理士が解説】

税務調査官「ご立派なお考えですね」→多額の追徴課税…年収3,000万円の55歳開業医、ヨーロッパへの“海外出張”を経費計上。税務調査対策済も、すべて無駄となった〈1枚の写真〉【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

経費のなかでも、「旅費交通費」は税務調査において目をつけられやすい項目のひとつです。実際には出張していないにもかかわらず、架空の旅費を経費計上した場合、税務調査によって多額の追徴税を課せられる可能性があると、宮路幸人税理士はいいます。事例をもとに、その理由について本記事で詳しくみていきましょう。

開業医は税務署から狙われやすい

開業医は他の業種と比較しても課税所得が高く、高額の指摘漏れを指摘できる可能性があるため、調査対象となりやすい職種のひとつでしょう。

 

とはいえ、その売上については保険診療報酬で細かく定められていることから、比較的お金の流れが鮮明です。開業医の収入はおおむね把握されていると考えておいたほうがいいかもしれません。

 

開業医が税務調査を受ける際、特に狙われるのが「経費」です。医師は学会等への参加が多いため、交際費の取扱いに注意しなければなりません。また、飲食費についても「誰と」「なんのために」行ったものなのか領収書等に記録しておく必要があります。

 

海外出張は一般的にはあまり多くないため、税務調査の際には詳しく聞かれると思っておいたほうが無難でしょう。

 

税務署は「前年から大きく変化した項目」に目をつける

開業医に限らず、前年と比べて旅費交通費や交際費などの支出が大きく増加している場合、税務署から目をつけられやすいです。

 

今回のような「隠ぺい」は例外ですが、まとまった金額の経費計上があった場合、動機や経緯、詳細などについて、万が一税務調査があっても対応できるよう証拠の資料を残しておくことをおすすめします。

 

 

宮路 幸人

宮路幸人税理士事務所

税理士/CFP

 

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