貸金庫?専業主婦の妻がなぜ…突然の税務調査に困惑する「年金月16万円」「貯金800万円」の75歳男性、“妻名義の貸金庫”に隠されていた「まさかの代物」に悲鳴【税理士の助言】

貸金庫?専業主婦の妻がなぜ…突然の税務調査に困惑する「年金月16万円」「貯金800万円」の75歳男性、“妻名義の貸金庫”に隠されていた「まさかの代物」に悲鳴【税理士の助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

税務調査と聞くと、どこか他人事に感じる人も多いのではないでしょうか。しかし、国税庁によると、令和5年度の相続税の実地調査件数は8,556件とされています。これは、1日あたり23件超の相続税調査が実施されているという計算です。今回、なかでもトラブルの元となりやすい「貸金庫」を巡る事例を紹介します。相続人の財産調査の重要性をみていきましょう。

安全性・秘匿性の高い貸金庫に潜む注意点

貸金庫とは、銀行が顧客に対して貸し出している専用の金庫のことです。利用料は年間1万5,000円~3万円ほどが一般的で、基本的には申し込めば誰でも利用することができます。


貸金庫を利用する人の多くは、自宅に置いておくのが不安な重要書類や貴重品などを安全に保管しておくことが目的です。

 

ただ、貸金庫にはその高い秘匿性がゆえに、気をつけなければならないことがあります。それは、貸金庫を利用することで、相続税の申告漏れが起きてしまったり、税務調査で目をつけられたりすることがある、ということです。

 

今回、配偶者が貸金庫を利用していることを知らなかったばかりに、税務調査の対象となってしまったとある男性の事例を紹介します。

妻を失った男性に届いた“税務署からのお尋ね”

2年前に最愛の妻を亡くした75歳男性Aさん。妻を亡くしてからは食費が増えたものの、持ち家のため家賃はなく、普段は年金収入(月あたり16万円)の範囲内でつつましく暮らしています。

 

また、銀行には800万円ほどの普通預金もあるため、臨時の出費がある場合も生活に大きな影響はありませんでした。

 

そんなある日、Aさんのもとに税務署から書類が。みると「相続税についてのお尋ね」とあります。

 

Aさんの妻は長年専業主婦であり、妻の財産は生活費からコツコツ貯めた約100万円の普通預金だけのはずです。

 

そのため、相続税などかかるはずもないと考えていたAさんは、税務署からのお尋ねを無視。その結果、Aさんは相続税の税務調査を受けることとなったのでした。

 

そして調査当日、自宅へやってきた税務調査官からまさかの事実を告げられます。

 

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※プライバシー保護のため、登場人物の情報は一部変更しています。

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