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西地域が好まれた3つの理由
“西地域”が富裕層に選ばれた背景には、以下の要因が挙げられます。
1.地形的優位性
東京の西側は標高が比較的高く、洪水や津波のリスクが低い地域が多いとされてきました。この地形的な安全性が、富裕層からの信頼を得る大きな要因となりました。
2.歴史的背景
戦前からの別荘地開発や学園都市構想により、西地域は早くからインフラ整備が進みました。これにより、住環境の良さが評価され、自然と富裕層が集まりやすい場所となったのです。
3.都市機能と自然の融合
西地域は都心からのアクセスが良いだけでなく、緑豊かな自然が身近に感じられる環境でもありました。この“都市と自然のバランス”が、特にファミリー層や高所得者に支持される要因となりました。
しかし時代が進むにつれ、都市生活者の価値観は大きく変化しました。かつてのように“広い敷地”や“駅からの距離”にこだわる人が減り、多様なライフスタイルが生まれたのです。湾岸地域や下町地域の台頭は、東京における不動産価値の地図を塗り替える大きな変革を意味しています。では、具体的に東地域はどのように台頭してきたのでしょうか。
平成後期から顕在化した「東地域」へのシフト
平成に入ると、日本の都市構造は大きな転換期を迎えます。それは、“郊外から都心回帰”という新たな動きの始まりでした。特に東京23区では、再開発による住環境の整備が進み、職住近接を重視する層が都心近辺に移り住む傾向が顕著になります。この背景には、以下の要因が絡み合っています。
1.山の手地域の地価高騰
バブル期の地価高騰の余波で、山の手地域は既に高止まりしており、新たな価値創造が難しくなっていました。
2.東地域の“伸びしろ”
一方で、東地域(下町や湾岸地区)は再開発余地が大きく、地価の上昇余地が残されていました。これが、投資家や実需層にとって新たな魅力となったのです。
3.人口動態の変化
都心近辺への人口流入が増えたことで、特に若い世代や共働き世帯を中心に、アクセスの良い東地域への移住が進みました。
