生命保険会社からの情報・サービスの提供に改善の余地
生命保険契約者の保全期において、顧客への情報やサービスの提供は、契約内容の維持・管理、顧客満足度向上、そして会社との信頼関係構築において重要である。
多くの生命保険会社が注力しているにもかかわらず、情報・サービスの内容によっては顧客の約半数が「役立っていない」と回答していることがわかった。「加入している生命保険に関する契約内容の確認や請求方法の資料」については約8割が「役立っている」(「役立っている」と「非常に役立っている」の合計)と回答しているものの、「今後の資産形成やライフプランニングに関する情報」や「健康増進・健康管理支援サービスなどに関する情報」といった顧客に付加価値を提供する情報については、約半数が「役立っていない」と回答している。この背景には、生命保険会社が提供する情報が顧客のニーズに合致していないことがあると推察される。
また、生命保険会社から提供する情報に加えて、「契約者が意見や要望を伝えられる専用の相談窓口」※2といったサービスの役立ち度についても、顧客の4割以上が「役立っていない」と回答している。
このような情報・サービスの提供を「役立っていない」と回答した場合と、「役立っている」(「役立っている」及び「非常に役立っている」)と回答した場合では、総合満足度に100pt程度の差があることが確認された。
過去最高レベルの総合評価を得た保全手続きではあるが、顧客のニーズに合致した情報・サービスの提供や生命保険会社と顧客の双方向のコミュニケーションを改善することで、一層の向上の余地があると考えられる。
※2 契約情報や商品に関する問い合わせは除く。

