担当が「平社員」から「支店長」へとあからさまに変化
心理学の世界では、「自分が変われば、相手も変わる」と言います。同様に、企業の場合は、「財務が変われば、銀行も変わる」なのです。
ある企業のことです。借入金を繰上返済し、少人数私募債を運用しました。なんのことはない、繰上返済できるだけの、余分な現金があったのです。
返済すれば、その分、総資産は縮まります。さらに、少人数私募債を導入しました。それらの手立てによって、銀行評価の自己資本比率が、一気に向上したのです。
「いやぁ、変わるもんですねえ・・・」
と経営者が言います。
「何が変わったんですか?」
と、私は尋ねました。
「銀行から来る人が変わりました! これまで平社員が来てましたが、支店長しか来なくなりましたよ」
とのことです。
そろって大笑いです。わかりやすいというか、なんというか・・・。
銀行から「借りてください」とお願いされる有利な立場へ
おそらく、融資先の格付けにおいて、最上位となる“正常先”の中でも、その支店においては、上位のクラスに入ったのでしょうね。支店長自ら、営業に来る日々が続いているそうです。
つまり、「どうか借りてください」という、銀行に対して、有利な立場となったのです。
それはやはり、財務が変わったからに他なりません。銀行に対して強くなりたいなら、財務改善を進めれば良いのです。