(※写真はイメージです/PIXTA)

イラストや画像、動画などの制作を委託した場合、原則としてその制作物の著作権は著作者(制作者)に帰属します。もしその著作物を自由に使いたい時には、著作者とどのように交渉すればよいのでしょうか。そこで今回は、実際にココナラ法律相談のオンライン無料法律相談サービス「法律Q&A」によせられた質問をもとに、キャラクターデザインを自由に使用する方法について、野田俊之弁護士が解説します。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

著作権譲渡・ライセンス契約の違いと留意点

1.著作権譲渡

外注先から著作権を買い受けることにより、相談者は外注先が作製したキャラクターデザインを自由に利用・改変できるようになります。

 

著作権譲渡の方式に制限はないため口頭でも可能ですが、後述するような注意点もあることから著作権を有する者との間で、著作権譲渡契約書を締結するのが一般的です。なお、著作権に関する契約に関しては文化庁が「著作権契約書作成支援システム」というサービスを公開しており、有益です。

 

今回の相談者のように、クリエイターに著作物の製作を委託する立場(委託者)の場合、一般論としては、著作物を自由に利用できる著作権譲渡の方法が有利と言えますが、以下の点については、注意が必要です。

 

(1)譲渡の対象を明確に

著作権は、上述の複製権や翻案権以外にもさまざまな権利が含まれた権利と考えられています(著作権法第21条以下)。そのため、著作権譲渡を受ける場合、どの著作物(今回はキャラクターデザイン)に対する権利を買い受けるのか、著作権の中のどの権利を譲り受けるのかを明確にする必要があります。特に、著作物を改変する権利(翻案権等)や二次的著作物の利用に関する権利(第28条)については、契約書に明記されていない場合、譲渡されなかったものと推定されることになりますので(第61条第2項)、注意してください。

 

(2)著作者人格権の取扱いに注意

著作者は、著作権に加えて、「著作者人格権」(氏名表示権、同一性保持権など)という権利を保有しています(第18条~第20条)。これは著作者固有の権利であり、譲渡することができません。著作者に著作者人格権を行使されると、著作物の改変ができないなど著作物の利用が制限されることになりますので、著作権譲渡契約においては、「著作者は著作者人格権を行使しない」という特約(いわゆる不行使特約)を盛り込むことが重要です。

 

(3)第三者の著作権侵害に備えを

外注先が作製した著作物が第三者の著作権を侵害するものであった場合、委託者側は、その第三者から著作権侵害に基づく損害賠償を請求されるなど予期せぬ紛争に巻き込まれる可能性があります。そこで、あらかじめ、外注先に対し、第三者の著作権等を侵害しない旨を保証してもらう内容を設けることにより、このような事態に対処することが可能です。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

次ページ外注先から著作権の利用許諾を受ける方法
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録