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AI事業の躍進はバブルになるのか
そして2024年12月現在、AI(人工知能)の相場にも似たものを感じますが、これがバブルかどうかは終わってみないとわかりません。AI相場も初期のITバブルと同様に、話題が先行している傾向にあります。生成AIという、すごい発明で社会が大きく変わるのは間違いなさそうだが、具体的に何がどう変わるのか、それが消費者や企業にどれだけの利益をもたらすものなのかについては、まだよくわかっていない状況だと思います。
現時点で米国オープンAI社の生成AIソフト「ChatGPT」の普及や米国高速半導体メーカー、エヌビディア(NVDA)の躍進で盛り上がるAI相場の行く先ははっきりしません。まだ本当のところは誰もわかっていないはずですが、仮にバブル化しているとしても、それを承知でAI関連企業の株がどんどん買われていくのも、また株式市場です。
●エヌビディアとAI関連のイベント
2022年3月 エヌビディアが生成AI向け「H100GPU」発表
2022年11月 オープンAI社が「ChatGPT」を公開
2023年後半 エヌビディアが「H100GPU」出荷開始
2024年6月 エヌビディアがマイクロソフトを抜いて時価総額世界一に
2024年10月 エヌビディアがアップルを抜いて再び時価総額世界一に
2025年1月 中国の新興企業ディープシークが超低コストで高性能なAIモデルを開発したことで、エヌビディアなど米国AI関連株が急落
なぜなら、これから先、日本や世界をよくする可能性の高い企業に投資して応援することは、投資家にとって本能のようなものであり、社会から投資家に求められている役割でもあるからです。
そして、バブルが発生するかもしれないような、大きな時代の変化と対峙する局面で、これから必要とされる新しい技術に挑戦する企業の価値を高め、資金を融通していくのも株式市場が持つ大切な役割なのです。ある意味、投資家がリスクを取って資金を投じるからこそ、新しい企業が育ち、社会が変わっていくとも言えるでしょう。
もちろん、バブル相場は極めてハイリスクですから、参加するのも参加しないのも各自の自由です。
ちなみに、バブル相場はそのピーク後の株価暴落がセットになっているからこそ、バブルと呼ばれます。膨らんだ泡が弾けなかった場合には、バブルとは呼ばれません(それは、普通の上昇相場です)。
従って「これはバブルだ」とか「バブルが来るぞ」というのは「株価暴落が発生するぞ」と言っているのと同じ意味になります。バブルに参戦している投資家はその後の株価暴落も想定して、撤退戦略も立てたうえで割り切って参加しています。
繰り返しになりますが、今がバブル相場かどうかは誰にもわからないのであれば、参加しなければよいだけです。間違ってもバブル相場に「知らないうちに参加してしまっていた」ことにならないよう、最低限の知識は身に付けておきましょう。
教訓
画期的な発明や新技術の普及はバブルを生みやすい。新たな時代への過剰な期待がバブルを生み、株価10倍株を輩出するので大儲けできるチャンスでもある。バブルが来たら撤退戦略も立てたうえで「バブルに乗る」のも1つの考え方。
対処法
過剰な期待で膨らんだバブルが崩壊してしまったあとはバブル当時の花形株には安易に手を出すべきではない。株価が反転するのは一部の勝ち組企業のみであり、当初は勝ち組・負け組の見分けがつかない。発明や新技術によって具体的に世の中がどう変わっていくか注視する。
はっしゃん
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