トランプ関税の衝撃波…「フィリピン経済」成長鈍化も底堅さ示す

4月28日週「最新・フィリピン」ニュース

2025.4.28

写真：PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏がフィリピンの現況を解説するフィリピンレポート。今週はIMFによるフィリピンを含む最新の世界経済見通しと、フィリピンの主要産業のひとつであるBPO産業の現状をレポートします。

比BPO最新動向…JPMorgan、マニラで事業拡大

グローバル金融大手JPMorganは、タギッグ市のJPMorgan Chase Centerに新たに4フロアを増設し、2026年第1四半期までに完了する見込みを発表しました。増設される4フロアには、それぞれ約500席、合計2,000席が設けられる予定。この拡張は、マニラのコーポレートセンターの成長と役割拡大が主な理由です。

ボニファシオ・グローバル・シティ（BGC）の11番通りと36番通りに位置するJPMorgan Chase Centerは、既存のJPMorgan Chase & Co. Towerからわずか1ブロックの距離。現在、このセンターには約8,000席があります。このビルは、フィリピンの大手デベロッパーMegaworldが開発しました。

2つのビルが戦略的に近接して配置されたのは、マニラを拠点とする16,000人の従業員間の連携を促進するためです。

JPMorgan Chaseは、2005年にマニラ、2010年にセブにグローバル・サービス・センターを開設以来、フィリピンで計21,000人を雇用しています。これらのセンターでは、投資分析、財務・会計、音声ベースのサービス、トランザクション処理などの機能が提供されています。

セブには5,000人の従業員がおり、eBloc Towers 1と4、Central Bloc Tower 2にオフィスを構えています。

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家村均

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングエグゼクティブディレクター

慶応義塾大学経済学部卒業後、東急電鉄に入社し、海外事業部にて、米国・豪州・ニュージーランド・東南アジアなどで不動産開発や事業再構築業務に従事。また、経営企画部門にて東急グループの流通・メデイア部門の子会社・関連会社の経営・財務管理を実施した。（約15年）
その後は、コンサルティングファーム（アクセンチュア・ユニシス）や投資ファンド（三菱UFJキャピタル）などで、企業や自治体の事業再構築、事業民営化等の支援や国内外のM&A案件のアドバイザリーを実施。現在、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングにて、日本他の投資家および企業、ファンドなどに対してフィリピン不動産の販売やフィリピンへの事業進出のアドバイスを行っている

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