(※画像はイメージです/PIXTA)

4月から6月の給与を基に社会保険料が計算されるため、残業代を減らすと保険料が抑えられると言われますが、将来の年金額や傷病手当金に影響が出ることもあります。また、サラリーマンが見逃しがちな「特定支出控除」を活用すれば、仕事に関連する経費が税金軽減に繋がることも……。お笑いコンビ「サバンナ」の八木真澄さんと「東大式FPチャンネル」を運営するほんださんによる著書「FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます」(KADOKAWA)を一部抜粋して、サラリーマンが覚えておいたほうがいいお金の知識についてお伝えします。

4~6月の残業は気にしすぎなくてもOK

厚生年金と健康保険の保険料は、4月から6月にかけての3カ月の給与額を元に計算されます。そのため、4〜6月は有給休暇をとるなりして残業代を抑えるとおトク、といった噂を耳にします。

 

でもよくよく考えてみると、支払う保険料を減らせられる半面、将来もらえる厚生年金の額 が減るリスクもあるわけですよね。だから、「4月からの3カ月は残業を控えるべきか?」に対する僕の意見は「控えなくていい」です。そもそも残業しなかったら、その月の給料が少なくなるわけですからね。

 

僕は沖縄が好きで、ちょこちょこ行くんですけど、個人的には沖縄は4月、5月、6月はシーズンオフだと思っています。5月が梅雨なのでこの時期はあんまり行きたくありません。沖縄に行くなら、本州が梅雨で、沖縄が梅雨明けしている6月下旬〜7月10日くらいが一番いいですね。あと、9月初旬の沖縄は飛行機代がめっちゃ安い。人も少ないんで狙い目です。

 

それと、会社員の場合は4月って部署異動の時期ですよね。この時期にちゃんと仕事していないと、職場での信頼関係に響きそうな気がします。保険料の計算対象時期が1〜3月の3カ月だったらいいのに。

 

ほんだ先生の補足メモ

社会保険料は4〜6月に支給される給与などの額を平均し、これを基準に1年間の保険料を決めるしくみです。これを「標準報酬月額の定時決定」といいます。ここでいう給与とは、基本給だけではなく諸手当をすべて含むため、残業代や交通費などの各種手当も合計して考えなければなりません。

4~6月に支給される給与は、月末締め翌月払いの会社の場合、3~5月の労働に対する給与なので、3~5月に残業すると、国は「この人は高収入の人だから、1年間高い社会保険料でいいだろう」と取り扱うことになります。

例えば、普段給与が月26万円の人が3~5月の3カ月間にたくさん残業して、月の平均給与額が30万円になった場合、年間の社会保険料は約7万円程度増えてしまいます。

しかし、社会保険料の計算上、給与が高く見積もられることにまったくメリットがないわけではありません。

まず、八木さんのアドバイスにもある厚生年金の増額です。現役時代に保険料を多く納めていれば、老後に受け取れる年金額が少し増えます。それだけでなく、病気や事故で障害を負った場合の障害年金や、死亡した場合の遺族年金も増額します。

また、ケガや病気で休んだときにもらえる傷病手当金にもメリットがあります。これも、直近の給与額で判定されるため、給与が高ければ1日あたりのもらえる額が増えます。産休時の出産手当金(健康保険)、育休期間の育児休業給付(雇用保険)、失業時の給付(雇用保険)も直近の保険料で決まるため、たくさん払っていれば、たくさん給付がもらえるのです。
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※本連載はサバンナの八木真澄さんと、「東大式FPチャンネル」を運営するほんださんによる共著『FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

 FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます

FP1級取得!サバンナ八木流 お金のガチを教えます

サバンナ 八木 真澄 ほんださん(本多遼太朗)

KADOKAWA

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