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「取引できない…」突然告げられた地獄の始まり
すんなりことが進むと思われたあるとき、不動産屋さんから一本の不審な着信がありました。てっきり契約完了報告だと思って折り返したならば、
「大変残念ですが、お取引はできなくなりました」
えっっっっ、ど、ど、どゆこと??? 先方さんがローン通らなかったとかそういうことなのかな、と思って(しかし実際住宅ローンは400万以下の物件は通らない)事情を聞いてみると、予想外の事態になっていました。
400万円以下の物件は通らない
住宅ローンの借入金額設定は銀行によって条件が異なるので確認しよう。
接道義務に隠された秘密
「松本さん(仮・高殿家実家)のお宅は、じつは接道義務を満たしていなかったのです」
「せつどうぎむ」
「接道義務です」
「え、だって家の目の前道ですよね」
「そうです」
「あれはなんですか?」
「道のように見えますが、じつは違います」
な、な、なんやて???? そんなばかな。
接道義務
建物の敷地は、建築基準法上の道路に2m以上接しなければならないと定められていること。この「建築基準法上の道路」というのがポイント。建築基準法第43条第1項に規定されている。
祖父の家は小さいとはいえ30坪ほどはあり、きれいな長方形をしていて、南側の長い面が道路に接している。その車道も車が2台すれ違うのにギリギリではあるが、一般的なアスファルト舗装の道で、ごくふつうに車は走っているし、なんならそのへんのおばちゃんだって子どもだって駅やスーパーへ行くのに通行しているではないか。あれを道といわずになんと言うのか!
「ちょっと複雑なので、お会いして説明させてください」
わけがわからない我々は、すぐさま時間を作って不動産屋さんにおしかけた。そこで我々を待っていたのは土地の登記簿謄本だった。
土地の登記簿謄本
土地、家、マンションの所有者や担保、大きさや構造などが記載された公的な文書のこと。時代の変遷により、現在は「登記事項証明書」と呼ばれることが多い。
