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不動産投資における都市物件のメリット・デメリット
都市部のメリットは何といっても人口が多いということです。とくに三大都市圏の周辺ではそれが顕著です。人口が多いということは不動産の流動性があります。人の移動も物件の所有者移転も多いのです。流動性があるということは資産価値があるということなので売買もしやすく、土地の値段が上がれば賃料にも反映されます。
一方、デメリットとして都市部では投資家が多くなります。そのため物件の流動性が高い一方で、投資に慣れている人も多いということです。つまり、どうしても競合が多くなります。競合が多いということは物件購入価格も上がり、利回りが低くなり、よい物件の取得も厳しくなります。物件の大きさも小さくなり、通路も狭くなります。
しかし、その代わりに家賃も高くなるので1戸当たりの家賃を上げるには効率的です。資金力があり、利回りを追わず、購入個数も少なくていいなら都市部のほうがメリットを感じるかもしれませんが、投資資金を考えてメリット・デメリットを検討してください。
参考までに、首都圏で空き家・古家再生をした例を挙げておきます。
首都圏再生事例1:東京都八王子市散田町(さんだまち)2丁目
築年数:52年
販売時:980万円/取得時:600万円
工事費:420万円
家賃:13万円/利回り:15.3%
売主は不動産業者の知人の専属専任案件で、全古協※の会員に募集を募った物件です。売主がなかなか売値を下げないため、売買がうまくいかず困っており、物件見学ツアーで数回紹介するものの手が挙がらない日々が続きました。
※一般社団法人全国古家再生推進協議会
売主ともいい関係になり、最終的に全古協の会員であればということで600万円での購入にいたりました。
物件は階段を上った高台にあり眺望がいいのですが、一部の樹木が邪魔で景観を遮さえぎっていました。そこできれいに樹木を伐採、紅葉(もみじ)の木は残しました。また、居心地よく楽しんでもらう賃貸物件を目指し、庭には手づくりの柵を設置し高級感も加えました。
想定賃料は10万円でしたが、募集会社の査定では13万円とのことで入居者を募集中の段階です。駐車場付き、ペット可も賃料上乗せを期待できる物件となりました。
一応、賃料10万円ですと表面利回り11.8%と想定シミュレーション内に収まりますので、賃料が下がったとしても範囲内です。
しかし、首都圏でのこうした物件はなかなか出ません。今回は業者の知人ということで、私たちのようなコミュニティーに相談された物件です。なかなかお目にかかれない物件であるということはご理解ください。


