「友人・知人からリファラルを受ける」より、
「さほど近すぎない知り合いからリファラルを受ける」
次に、紹介を受けるアクションについてです。縁故採用というのは昭和の時代から今に到るまで、ある面、鉄板の転職/採用ルートです。お互いに勝手知ったる仲であるため、「キミなら、あの会社が向いてるんじゃないか」「あの方面は、あなたには適さないと思うよ」といったレビューを得ることができます。
知り合いの知り合いということで、紹介される側も“ちゃんとした人・会社だろう”と信用・安心できるところがあります。しかし、近すぎる関係者からのリファラルが正しいかといえば、必ずしもそうとは言えないのです。
リファラル採用の落とし穴として、付き合いが長い・深いがゆえに主観が強く入ってしまい、正しい人物レビューにならないことがあります。
また、近すぎる関係は逆に、正直に話しにくかったり、いざという時に断りにくかったりします。「少し距離のある知り合い=弱い紐帯のつながり」の方が、転職・採用という局面では信頼性と効果性が高いという心理学的実証もあるのです。
紹介を受けたり、応募中の企業についての客観的なレビューを貰ったりするなら、近すぎる人ではなく、少し距離のある、ビジネスライクな関係の人に相談・アドバイスを受けるようにしてみてください。
「応募先企業、事業に関係ないリファラル」より、
「関係するリファラル」
面接中に、事業や業務の進め方やこれまでの経験話になると思います。その際、「あの時にご一緒させていただいた**さんが」「御社の〇〇事業で●●さんがご活躍ですよね。私も前職のプロジェクトで接点があり、お世話になりました」など、具体的な人脈つながりの話が出来ると、お互いの信頼度が段違いに増します。
よくお話しするのですが、皆さん、せっかくお持ちの人脈について、面接の過程でアウトプットしなさ過ぎだと感じます。
企業から求められるエグゼクティブの共通項のひとつに、「話が常に具体的でエピソード満載である」ことがあります。
もちろん過剰に個人情報を開示するのはインサイド情報の漏洩に当たることもあり得ますし、くれぐれも慎重に情報管理すべきです。
しかし、幹部採用という機密情報をしっかり守った上で、皆さんの具体的な人間関係や関係者の人物レビューについては、ぜひ応募先企業にしっかりお伝えいただければと思います。それがあるとないとでは、あなたに対する信頼度は天と地ほど異なります。
逆にそうした話が全くできないとすれば、その企業に移籍したとしても大きな活躍ができるかどうかについては一抹の不安があると自己認識ください。
応募先企業側からあなたに対してのリファレンスを取られる前に、自らリファレンスにつながる具体的な人脈の話をしましょう。
エグゼクティブの皆さんが転職で問われるリファレンスは、一般的に言われている「リファラル」とは異なることを理解いただけたかと思います。
SNSでのリファレンスやリファラル採用の手法に惑わされて本質を見失わないよう、「本当のリファラル」に意識を向け、応募先企業、経営者からの信頼を獲得してください。
井上 和幸
株式会社 経営者JP
代表取締役社長・CEO
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