この5~6年で定着した「リファラル採用」
この5〜6年くらいの間でしょうか。「リファラル採用」という言葉が広まり、定着してきたように感じます。人材業界の一部プレイヤーの意図(ビジネス的な思惑)もあって、広まったリファラル採用。もちろん直接の知り合い伝(つて)での採用、転職にはメリットもありますが、デメリットや注意点も。
今回は、このリファラル採用の手法のみならず、採用選考の特に後半戦、終盤戦で参考情報として取られるリファレンスに焦点を当てています。エグゼクティブの皆さんが転職で問われる「本当のリファラル」について知っておきましょう。
問われるのは「SNSのリファレンス」ではなく、
「直接業務において利害関係のある・あった人のリファレンス」
若手エンジニア採用や新卒採用などにおいては応募者のSNSチェックが広まり、企業によっては、その発信内容を選考評価に加えていたりします。考え方や性格の一端、交友関係が垣間見えますので、人物レビューにはもってこいという側面があります。
しかし、エグゼクティブの場合、SNSで良いレビューをもらっているからといって、採用されるわけではありません。
面白いもので、世代が上がり、責任ある立場にある方々ほど、SNSでの発信力がその人の本業の業務力やリーダーシップと必ずしも結びついていないことが多いのです。むしろ反比例することもあります。
これは、SNS上での発信で「いいね」やフォロワーを集めるのは、利害関係のない人たちが、条件反射で共感していることが多いからです。“インフルエンサー”である当人が必ずしも発信していることを実践しているとは限らない……とまで言ってしまうと、失礼かもしれませんが。
もちろん、日々実践していることを呟き、多くのフォロワーを集めているエグゼクティブもいます。このタイプのエグゼクティブは、SNS上でダイレクトに声が掛かることもあります。
タレントや芸能人・講演家などは、総アクセス数自体が課金につながりますが、ビジネスパーソンにとってはそれが目的ではありません(あるベストセラーのビジネス書の編集者から伺いましたが、フォロワー数が多いことに期待してビジネス書を出版すると、思いのほかその著者の本は売れないそうです。「いいね」をしてくれている人が、その人の本当のファンや信奉者ではないことの象徴的な話ですね)。
皆さんのようなエグゼクティブを採用する際に企業が参考にするのは、業務で直接関係のあった元同僚や取引先のレビューです。選考の最終フェーズでリファレンスチェックが行われる際も、遠くの人ではなく、身近な人たちからの信認・信望を得ている人なのかどうかが重要になります。
ですから「いいね」数やフォロワー数を集めることに時間を費やすよりも、身近な人たちと良い関係をしっかり築き続けることに投資しましょう。また、「いいね」数やフォロワー数集めという目的とは別に、SNSでの発信はぜひ継続してください。
SNS上で持ち上げられている人ほど直接面識がある人たちのレビューが悪いという傾向もあります。要は、実際に成果を上げていたか。誠実に仕事をしていたかが問われるわけです。
問われるのは「SNSのリファレンス」ではなく、「直接業務において利害関係のある・あった人のリファレンス」。優先順位をお間違えないように。
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