「幹部人材」と「経営人材」、転職活動における違いとは?
当連載の第2回で、中間管理職=「幹部人材」で止まる人と、役員=「経営人材」に上がる人の違いについて紹介しました。
部長・課長と取締役・執行役員の間にはスムーズに階段をあがるようなわけにはいかない「非連続的ジャンプ」があります。それは、「問い」に答えて結果を出す人から、「問い」自体を設定できる人への転換です。
部長・課長〈中間管理職〉=「幹部人材」に求められるのは「問い」に答えられること。チームを牽引し、実行し、成果を出すことです。一方、取締役・執行役員〈役員〉=「経営人材」に求められるのは「問い」を立てること。我が社、我が事業・組織がどこに向かうべきなのか、何を解決すべきなのかを決めることができる最終責任者であることです。
ではこの「幹部人材」と「経営人材」とで実際の転職活動時に、どのような違いがあるか。今回はこのことについて紹介いたします。
整った場を求める〈幹部人材〉vs宿題のある場を求める〈経営人材〉
そもそも転職をする理由が何なのかによって、皆さんが転職先に求めるものは当然異なってきます。
職務のレベルや幅を広げたい、もっと裁量権を持ちたい、異なる職務にチャレンジしたいなどの職務要件にまつわることから、給与などの雇用条件を改善したい、人間関係の折り合いが悪くリセットしたい、親の介護などの事情により実家近くに勤務地と居住地を移したいなど、付帯条件での希望や事項もあるでしょう。
もちろん転職には不満要素の解消が含まれる場合がほとんどですから、それを解消してくれる「整った場」を求めるのは当然といえます。
しかし、経営人材の方の転職では、これらの要素が含まれていたとしても、本筋としては、次の場に「自分が解決すべき宿題」が存在していることが求められます。あるいはそれを求める姿勢と気概のある方が、経営人材として採用されるのです。
「コーポレートガバナンスが充分に機能していない」「効果的なマーケティング施策が実行できていない」「キャッシュフローマネジメントに問題がある」「従業員エンゲージメントをなんとか向上させたい」
こうした転職先企業の課題に対して、「それはなかなか厳しい会社だな(やめておこう……)」という判断をするのか、「なるほど、その宿題をぜひ自分の経験と専門で解決してやろう」という判断をするのか。ここにまず、「幹部人材」と「経営人材」との大きな境界線が存在します。
逆に「経営人材」にとっては、転職先に自分がダイナミックに着手し片付けるべき宿題のない案件は、選択に値しないものなのです。シンプルにいえば、「課題解決型思考・行動ではない人が、経営人材であることはない」のです。
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