「今がラストチャンス」「親孝行」で新築マンションを購入
三好直也さん(仮名・49歳)は関東圏のとある町で暮らす会社員。自身の年収は700万円、妻の年収はパートで150万円、世帯年収は850万円ほどです。
24歳と若くして結婚した三好さんは、27歳で子供が生まれると家賃月5万円ほどの2DKの団地(UR賃貸住宅)に住み、手狭になると、団地内で3LDKの広い間取りに引っ越しました。家賃は2倍になりましたが、それでも普通のマンションに比べたら格安です。
家賃は一般的な賃貸よりも安い上に、管理も行き届いており快適。居住者には若いファミリーも多く、暮らしやすい環境でした。
しかし、妻は兄弟や友人が綺麗なマンションや戸建てで暮らすのを、羨ましく思っているところもあったよう。子供がそれぞれ大学・専門学校を卒業し、教育費の負担がなくなったところで「そろそろ家を買うのはどう?」と三好さんに話を持ち掛けてきました。
家計管理は妻に任せていましたが、家賃を抑えて贅沢もしなかったおかげで、貯蓄は2,500万円ほどに。「マンションの値上がりもすごいし、本当に買えなくなっちゃうよ。年齢的にもラストチャンスじゃないかな」と妻がいいます。
決め手となったのは、父親の元へ行ったときでした。家を買うことを考えていると伝えると、思いのほか喜んでくれたのです。
「お前も家を買えるほどになったのか、立派なもんだ」
ザ・昭和の父にとって、家を持つこと=1人前の男になるイメージだったのかもしれません。三好さん自身にはない感覚でしたが、親孝行にもなるしと、家を買うことを決意しました。
選んだマンションの金額は4,500万円強、頭金を1,000万円入れて購入しました。広さは3LDKで70平米程度。4人家族が暮らすのには手狭ですが、それでも夫婦が1つの部屋を使い、子供が1つずつ部屋を使うことができます。子供の年齢的に、何年かしたら家を出ていくだろうという計算もありました。
ローン返済の計画を綿密に立てて、購入前には地盤なども念入りにチェック。周囲の環境を確認するために日中と夜、近所を散歩したりもしました。終の棲家になるマンションで後悔をしないため、できることはやったつもりでした。
