4,451円安となった2024年8月5日の日経平均株価
2024年8月初旬の株価暴落は、歴史的な出来事となりました。これは長らく投資家の皆さんの記憶に残るのではないでしょうか。また、新NISA(少額投資非課税制度)などを利用し、新しく株式投資を始めた人には、「やはり株は怖い」というイメージがついてしまったかもしれません。
その当時のことを改めて振り返ってみますと、日経平均株価は週末金曜日の8月2日、前日比2,217円安の3万5,909円で取引を終えました。下げ幅は先に記したブラックマンデーの翌日に記録した3,836円に次ぐ、歴代3番目の大きさでした。
主因は日銀の突然の利上げです。もちろん、前日のNYダウがアメリカ景気の減速懸念によって500ドル近く下げ、円高・ドル安の進行もあって、半導体関連株を筆頭に幅広い銘柄で売りが膨らんだことによります。
この突然の急落に慌てふためき、投げ売りに走った個人投資家も多かったでしょう。逆に、絶好の仕込み場とばかり買い向かった〝勇気ある〟人たちも相当数いたはずです。
実際、筆者の知り合いの投資家の何人かは、優良株の安値を拾いまくったと話していました。要するに、GARP(ガープ=グロース・アット・リーズナブル・プライス)戦略です。これは成長性と割安性の両方を重視した投資手法として知られています。
短期的に、このような大幅安のあとは売られすぎの反動で大きく戻すか、最低でも自律反発的なリバウンドが期待できます。目先的な急反発です。しかし、週明け5日の東京株式市場は、そのような流れになりませんでした。今回は状況が違ったのです。
日経平均株価は前日比660円安の3万5,249円でようやく寄り付き、その後は売りが売りを呼ぶ一方的な下げ相場となってしまったのです。終値は3万1,458円まで下げ、ザラバ安値は3万1,156円までありました。強烈な下げです。これは前週末の終値より4,451円安く、下落幅としてはブラックマンデーの翌日の下げ幅を600円以上も上回る史上最大の記録となりました。歴史的な暴落です。
驚くことに、個別的にも三井住友フィナンシャルグループ(8316)、野村ホールディングス(8604)といった主力銘柄が軒並みストップ安となり、先物取引が一時中断される「サーキットブレーカー」も発動されました。マーケットはパニックに陥った、といえなくもありません。
株式相場では、こうした暴落(ショック安)は避けて通れないアクシデントですが、大切なのは過去に学び、どのように乗り越えていくかです。
杉村 富生
経済評論家
個人投資家応援団長
※本記事は『保存版 株式投資 勝ち方の本質』(すばる舎)の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が本文を一部改変しております。記載内容は当時のものであり、また、投資の結果等に編集部は一切の責任を負いません。
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