あの時、何が起きていたのか?東日本大震災時の「株価急落」・史上最大の下げ幅「令和の大暴落」…個人投資家を突然襲う“暴落の実態”【経済評論家が解説】

あの時、何が起きていたのか?東日本大震災時の「株価急落」・史上最大の下げ幅「令和の大暴落」…個人投資家を突然襲う“暴落の実態”【経済評論家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

2024年8月初旬に突如として起こった株価の急落が記憶に新しい方もいるでしょう。同様に大きな下げ幅を記録したものに、東日本大震災が起こってから約4日で起こった短期暴落が挙げられます。株式相場では、暴落(ショック安)は避けて通れないアクシデントですが、そこには学ぶべきことがたくさん詰まっています。本記事では経済評論家・杉村富生氏の書籍『保存版 株式投資 勝ち方の本質』(すばる舎)から一部抜粋・編集し、2011年3月と2024年8月に起きた2つの暴落を振り返ります。

想定外の巨大地震がもたらした平成の大惨事
大引け間際に発生したマグニチュード9.0の大地震で株価急落

2011年3月11日午後2時46分、東北地方の太平洋沖でマグニチュード9.0といわれる巨大地震が発生し、その後発生した津波などによって大惨事となりました。忘れることのできない東日本大震災です。

 

この巨大地震による死者・ゆくえ不明者は2万2,000名以上とされ、これにより引き起こされた東京電力福島第一原子力発電所の事故は、現在でも深刻な問題を抱えています。

 

内閣府の防災情報のページ「みんなで減災」によると、震源は三陸沖の宮城県牡鹿半島の東南東130キロメートル付近で、深さは約24キロメートル。マグニチュード9.0は1952年のカムチャツカ地震と同じ規模であり、日本国内観測史上最大規模とされています。また、アメリカ地質調査所によれば、1900年以降、世界でも4番目の規模だといいます。

 

東日本大震災は、想像を超える津波をもたらしました。気象庁によると、福島県相馬市で9.3メートル以上、宮城県石巻市で8.6メートル以上、岩手県宮古市で8.5メートル以上が観測されています。

 

首都圏でも交通機関が不通となり、2011年3月11日は週末の金曜日だったため、大量の帰宅困難者が発生しました。幹線道路は車で大渋滞、歩道も徒歩で帰宅を試みる人々で大混雑となりました。

 

筆者は自宅まで約20キロメートルの道を歩きました。このときの教訓としてはまず、「動かない」ことです。

 

一方、帰宅をあきらめた人々は、その多くが勤務先、駅周辺、シティホテル、デパート、自治体の一時収容施設などで一夜を明かしたことが報道されています。

 

当日の日経平均株価は、前日比180円安の1万254円で引けています。この程度の下げで済んだのは、地震発生後大引けまで14分ほどしか取引時間がなかったことなどによるものと思われます。

 

[図表1]日経平均株価の週足(2010年10月~2011年7月)
[図表1]日経平均株価の週足(2010年10月~2011年7月) 筆者作成

 

土、日をはさみ、翌営業日の3月14日には9,620円(終値)まで下げ、火曜日の日には8,227円(ザラバ安値)まで売られました。これは3月11日の終値に対し、19.8%(下落幅2,027円)もの短期大暴落です。

 

注目のセミナー情報

【事業投資】5月31日(土)開催
驚異の「年利50% !?」“希少価値”と“円安”も追い風に…
勝てるBar投資「お酒の美術館」とは

 

​​【国内不動産】5月31日(土)開催
推定利回り~10%かつキャピタルゲインも狙える!
一口200万円台から投資可能「所有権付き別荘投資」
新しいオーナー制度「COCO VILLA Owners」の全貌

次ページ2024年8月の歴史的大暴落

※本連載は杉村富生氏の書籍『保存版 株式投資 勝ち方の本質』(すばる舎)を一部抜粋・再編集したものです。

保存版 株式投資 勝ち方の本質

保存版 株式投資 勝ち方の本質

杉村 富生

すばる舎

★相場解析歴50年超、18歳から兜町の水に親しみ、往年の著名相場師・投資家をはじめ、直近の各界経営者らとも親交がある経済評論家・杉村富生がノウハウを伝授します! 新NISAの導入後、日経平均株価はバブル後最高値を更新…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録