申告漏れでただちに「重加算税」が課されるとは限らない
国税不服審判所はまず、相続人から税理士に提出された資料の中に生命共済金の情報がなかったことは事実としたものの、税理士も資料提出時や申告書作成時に相続人に対して具体的な確認をしていなかったという点や、相続人が税理士に対してことさらにその存在を秘匿したと裏付けるに足りる事情もない点を重視。
相続人が当初から相続税額が過少となるように申告をすることを意図し、その目的を果たすために外部からもうかがい得るような特段の行動をした上で申告をしたとまでは認められないと結論付け、重加算税の賦課は不当だとする納税者の主張が認められることとなりました。
■とはいえ、面倒な税務署とのトラブル…事前に「財産の全体像」を把握することが重要
今回の事例は、「申告漏れがあった=すぐに重加算税が適用されるわけではない」ことを示すものです。重加算税を適用するためにはしっかりと「意図」「行為」などを客観的に検討されるというのは、納税者として考えると一安心といったところではありますね。
とはいえ、「知らなかった」「うっかりしていた」で税務署とトラブルになるというのは望ましいことではありません。税務署とのやりとり自体楽しいものではないですしね。
相続の際にトラブルとならないようにするため、事前に財産の全体像は把握しておきたいところです。
高橋 創
税理士
【注目のセミナー情報】
【財務戦略】10月22日(木)
1,000社超の融資支援実績を持つプロが解説!
旅費・役員賞与を活用して「キャッシュを最大化」する方法
【実物資産】10月24日(土)
「日本刀投資」は他の実物資産と何が違う?
希少性・鑑定・保存状態…「価値」を見極め方を解説
【不動産オーナー向け】10月29日(木)
<会員限定セミナーの特別版を一般公開>
金利上昇局面の今こそ知っておきたい!
「不動産×金融資産」の最適バランスと投資税務
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

