なんでこんなに貯金がないんだよ!夫・和彦さん激怒のワケ
佐藤和彦さん(仮名・52歳)と妻の絵里さん(50歳)は結婚20年目の夫婦。和彦さんは地方企業の営業マンで年収700万円、妻は専業主婦です。
2人には大学生になることを目指して勉強中の1人息子(高校2年生)がいます。小・中・高と家から通える範囲の公立に通っていましたが、希望の進学先や学力を考慮すると大学からは私立に通う可能性が高い状況です。「教育費の山場」がやってこようとしている、まさにそんなときでした。
ある晩、和彦さんは暗い顔をした妻から深刻な声で、驚きの告白をされました。
「お金がなくて……大学の費用が足りないかもしれない」
和彦さんは驚きました。多いとは言えないけれど、なんとかやっていけるほどの給料は稼いでいるつもりだったからです。
もともと和彦さんはお金に興味が薄いタイプでした。さらに、和彦さんの実家では、財布の紐を母親が握っていました。父は稼いだお金を母に託し、母がうまくやりくりして、自分や兄・妹を大学まで出してくれたのです。
そんな環境で育った和彦さんは、当然とばかりに妻に家計を託していました。自分は毎月のお小遣いとして5万円をもらい、足りなければ追加でもらう。後はすべて妻任せ。それでも息子を大学に行かせるぐらいのお金は貯まっている、そう思っていたのです。
しかし、実際にはそうではありませんでした。結婚するまで実家暮らしだった絵里さんは、家計管理が苦手。住宅ローンや車のローン返済があるほか、旅行やお出かけなどのレジャー費、外食費、衣料費……。生活費は想像以上にかさんでいました。
絵里さん自身はお金を使い過ぎている自覚はありませんでした。しかも、絵里さん自身のためのお金ではなく、あくまで家族のために使っているお金です。
「家族のためのお金=必要」だと、工夫もせずに支出を続けてきた結果、貯蓄がまったく貯まらないまま今に至ってしまったのです。
息子が大学のパンフレットを持ってきて、学費を見たところで妻は驚愕。ようやく現状のまずさに気づいたとのこと。残高は100万円程度しかありませんでした。
「信じられない、なんでこんなに金がないんだ」
思わず激高しましたが、妻も黙っていません。
「全部私にまかせっきりにしておいて。使ったお金はみんな家族のためのものよ。そっちにも責任はあるでしょ」
家計を一方にまかせっきりにしていた結果、息子の学費が用意できていないという危機に直面したのです。
「妻(夫)に任せていれば大丈夫」という思い込みに注意
その後、和彦さんは妻と話し合いをして、家計を確認する時間を毎週末持つことに。和彦さんのお小遣いは3万円まで減らし、生活費もできる限り節約。息子には、国立の受験も検討してほしいと伝えた上で、私立に通った場合の奨学金利用についても情報収集をしているといいます。
「最後の手ですが、我が家の周辺は地価が上がっているので、家を売って賃貸に引っ越すことも考えています。息子も大学を出れば独り立ちするでしょうし、私たち夫婦はどうにでも生きていけばいい。今はそう思っています。自分もお金に無関心過ぎた…反省しています」
これは妻に家計管理を一任した結果、貯金がまったくできていなかったという例ですが、稼ぎ頭の夫が財布の紐を握り、妻はまったく収支を知らずに家計が破綻してしまったといったケースもあります。
家計管理の方法は1つではないので、どの方法がベストなのかは夫婦で話し合うことが必要です。しかし、「相手がちゃんとやってくれているはず」そう思って後悔しないよう、片方がメインで管理するにしても、適度なタイミングで共有する場を持つことが大切です。
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