企業の「パーパス」は変わって当然!?そのワケ
まずは楽天。楽天のビジョンは、
「グローバル イノベーション カンパニー」
最初にグローバルが付くからこそ、英語を社内の公用語にするなど、大胆な改革を行なってきたのでしょう。また楽天の特徴はバリューにある「楽天主義」。とくに「スピード!!スピード!!スピード!!」など、実行の素早さに強みと誇りを持つ企業の世界観が伝わってきます。
またサイバーエージェントも特徴的です。以前はパーパスを定めておらず、ビジョンとバリューだけを設定していました。
「21世紀を代表する会社を創る」
このビジョンに紐づいて、8つのバリューが設定されていました。
まだ創業まもないベンチャーの時代は、とりあえず21世紀を代表する会社へ、という想いで駆け抜けてきたのだと思いますが、今やこれだけ事業規模が大きくなって成熟してくると、会社の存在意義そのものをきちんと見つめる必要が出てきたのだと思います。そこで、新しくこんなパーパスを宣言しました。
「新しい力とインターネットで日本の閉塞感を打破する」
以前の「21世紀を代表する」という少し自分主体だったところから、新たなパーパスには深い覚悟を感じませんか。
サイバーエージェントは新しくて若い力を大事にする。そのため、若手でも子会社の社長に抜擢するなど、積極的な登用を行なう姿勢にもそれが表れています。
また、インターネットという拠(よ)り所をきちんと踏まえた上で、「日本の閉塞感を打ち破っていく」というその志を感じさせるパーパスに育っているのです。
このように企業のミッション・ビジョン・バリューやパーパスは一度つくったら変えてはいけない、というわけではないのです。このように、自分の成長や事業の発展・視座が上がるごとに、どんどん進化していっていいものだと理解していただけたらと思います。
■らしさを紡ぐコピー化のコツ
「らしさのコピー化」を読み解くと、各社の企業戦略や未来の展望も見えてくる。
ミッション・ビジョン・バリューやパーパスは、会社の成長とともに変化する。
