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ユニクロのミッション・ビジョン・バリューから見える「らしさ」
ミッション・ビジョン・バリューが実際どのように機能しているのか、具体的な企業の事例を見ていきましょう。
まずは日本の大企業の例としてユニクロ(ファーストリテイリング)のミッション・ビジョン・バリューを見ていきましょう。
ミッション(使命)
LifeWear
ビジョン(未来像)
服を変え、常識を変え、世界を変えていく
バリュー(価値基準)
世界一のアパレル製造小売業
お客様の立場に立脚/革新と挑戦/個の尊重、会社と個人の成長/正しさへのこだわり
ユニクロは「LifeWear」というミッションを実現するために、老若男女の誰もが日々生活の中で使うさまざまな服を扱っています。
高級ブランドのように敷居を高くするのではなく、値段もリーズナブルに設定されています。
また、「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」というビジョンを定め、単にデザイン性だけでなく、新しいテクノロジーを活用して機能性をプラスし、服づくりの常識を変えています。
そのため「世界一のアパレル製造小売業」というバリューに基づき、革新や挑戦、正しさへのこだわりなど独自の文化を築きあげて、着実にそのビジョンの実現に向けて経営を進めている企業だといえます。
アマゾンのミッション・ビジョン・バリュー
続いて有名なアマゾンのミッション・ビジョン・バリューを紹介しましょう。
アマゾンは、ビジョンとして「The Everything Store(すべてを売る店)」を掲げています。そのために、ミッションを「地球上で最もお客様を大切にする企業であること」と定めており、大変高いハードルを自らに課しています。
そして、このミッションを実現するために「リーダーシップ・プリンシプル」というハードな行動指針を定めています。
たとえばバリューの1つである「Customer Obsession」とは、「顧客への病的なこだわり」を意味します。
そのこだわりを追求するためには、株主への利益還元を遅らせてでも、顧客のために配送センターや倉庫をはじめ、莫大な投資を行なっているのです。それにより、商品の品揃えをどこよりも充実させることができ、商品をより安く提供することが可能になり、より早く届けるという顧客満足度を上げる活動に繫がっているのです。
そして、顧客が満足し注文が増えることで、また多くの売主を惹きつけ、さらに品揃えが充実するのです。このようにミッション・ビジョン・バリューは一本の軸が通ってこそ競争優位性を発揮していくものなのです。
こうして2つの会社のミッション・ビジョン・バリューを比較するだけでも、会社のカラーの違いがとても特徴的に見えてくるかと思います。
このようにミッション・ビジョン・バリューという構造を厳密に規定することで、「自分たちが何のために働いているのか」という使命を振り返ることができます。
そして、どんな未来を目指すのかが明確になり、日々の働き方において何を大切にするかのまさに価値基準まで鮮明になる良さがあります。
■らしさを紡ぐコピー化のコツ
ミッション・ビジョン・バリューによる企業「らしさ」の違いを感じよう。

