紅茶の国のコーヒー時代
テレビドラマ「相棒」で英国に縁の深い主人公がカップに紅茶を注ぐシーンは有名であるが、英国と言えばコーヒーではなく紅茶である。
英国社会の中でコーヒーが衰退し、茶の中でもマイナー※10な存在であった紅茶が浸透したことについては、コーヒーを確保するための競争でオランダに敗れたこと、上流階級を皮切りに女性が家庭で紅茶を飲むようになったことなど様々な要因があるようだ。前述したコーヒーハウスのクラブ化もその一つである。
そのような英国において、コーヒーが愛飲されコーヒーハウスが近代市民社会を形成したと言われる時代があったことはなかなか想像し難い。
当時のコーヒーハウスを舞台に郵便制度や新聞雑誌が発展したと述べたが、それらの現在形を理解するためにコーヒーハウスにまで遡る必要はないだろう。されど現在に至るロイズの特殊な組織形態を理解するには、ロイズに海上保険の関係者が自然と集まっていた様子を思い浮かべないと難しい。
ロイド氏が現代に蘇れば、死後300年以上が経過しても自分の名前が保険業界に残っていることにも驚くであろうが、コーヒーハウスを生業に選んだ身として、英国が紅茶の国になっていることにより強く驚くのかもしれない。
坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
