(写真はイメージです/PIXTA)

大きな災害や事故が発生した際に多額の保険金を支払う組織として知られる「ロイズ」は、一般的な保険会社とは異なり、独自の仕組みを持つ集合体です。では、なぜこの組織が「ロイズ」と呼ばれ、このような形態をとっているのでしょうか。ニッセイ基礎研究所の磯部広貴氏が詳しく解説します。

紅茶の国のコーヒー時代

テレビドラマ「相棒」で英国に縁の深い主人公がカップに紅茶を注ぐシーンは有名であるが、英国と言えばコーヒーではなく紅茶である。

 

英国社会の中でコーヒーが衰退し、茶の中でもマイナー※10な存在であった紅茶が浸透したことについては、コーヒーを確保するための競争でオランダに敗れたこと、上流階級を皮切りに女性が家庭で紅茶を飲むようになったことなど様々な要因があるようだ。前述したコーヒーハウスのクラブ化もその一つである。

 

そのような英国において、コーヒーが愛飲されコーヒーハウスが近代市民社会を形成したと言われる時代があったことはなかなか想像し難い。

 

当時のコーヒーハウスを舞台に郵便制度や新聞雑誌が発展したと述べたが、それらの現在形を理解するためにコーヒーハウスにまで遡る必要はないだろう。されど現在に至るロイズの特殊な組織形態を理解するには、ロイズに海上保険の関係者が自然と集まっていた様子を思い浮かべないと難しい。

 

ロイド氏が現代に蘇れば、死後300年以上が経過しても自分の名前が保険業界に残っていることにも驚くであろうが、コーヒーハウスを生業に選んだ身として、英国が紅茶の国になっていることにより強く驚くのかもしれない。

 

※10 角山栄「茶の世界史」(初版は1980年、2017年に改版発行、中公新書)52頁以降によると、1702年時点では緑茶に対する需要が圧倒的に多かったところ、18世紀を通じて紅茶の割合が年々増加していった。

 

 

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※本記事記載のデータは各種の情報源からニッセイ基礎研究所が入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本記事は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
※本記事は、ニッセイ基礎研究所が2025年2月19日に公開したレポートを転載したものです。

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