高配当株の条件は「株価が割安圏」であること
高配当株選びには3つの条件があります。1つ目が「業績」、2つ目が「株価が割安圏」。そして、3つ目の条件は「配当利回りが高い」ことです。
このうち、2つ目の「株価が割安圏」がなぜ条件になるのか(1つ目は前記事参照)。まず、株式投資で値上がり益を得るためには安く買って高く売る必要があります。
それは長期保有が大前提の新NISAを使った高配当株投資でも同じ。業績に比べて株価があまりにも割高な銘柄を高値つかみすると、その後の業績悪化や投資家人気の落ち込みで含み損をずっと抱えたまま、減配リスクにおびえる日々を過ごさないといけません。
なるべく業績に対して株価が「もう、これ以上は下がらない」という割安な局面で買ったほうが安心して長期保有できます。
投資の神様ウォーレン・バフェット氏も「企業本来の価値よりも割安な株価で買う」ことを重要な投資原則に挙げています。
「恐怖は投資家の友」と語るバフェット氏はすべての株が叩き売られるような暴落相場で優良株を底値買いするのが得意中の得意です。バフェット氏のマネをしたいなら業績に比べて株価が割安か割高かを判断する基準について知っておくべきです。
株価の割安さを見極めるうえで大切な指標が2つあります。
PBR(株価純資産倍率:Price Book-value Ratio)
[図表1]に示したようにPERの計算式は「株価÷1株あたり純利益(EPS:Earnings Per Share)」で、株価が1株あたり純利益の何倍まで買われているかを見る指標です。
イメージとしては「今の株価がその企業が上げる利益の何年分に相当するか?」。PERが低いほうが株価は割安と判断されています。
一方、PER以上に高配当株投資で重要な株価指標がPBRです。「PBR=株価÷1株あたり純資産(BPS:Book-value Per Share)」で計算します。株価がその企業の総資産から負債を引いた1株あたり純資産の何倍まで買われているかを見る指標です。