年金の繰上げなんてするんじゃなかった…退職後、60歳から「月9万円」の年金を受け取り始めた元会社員。6年後の今になって猛烈に後悔するワケ

年金の繰上げなんてするんじゃなかった…退職後、60歳から「月9万円」の年金を受け取り始めた元会社員。6年後の今になって猛烈に後悔するワケ

年金は基本的に65歳から受給がスタートしますが、最大60歳までの「繰上げ受給」や最大75歳までの「繰下げ受給」も選択可能です。このうち「繰上げ受給」は早く年金を手にすることができる代わりに受給額が減る仕組み。「健康なうちにお金を使える」と考える人もいる一方で、この選択を後々後悔するケースもあるようで……。見ていきましょう。

繰上げをすると年金を早くもらえる代わりに最大24%の減額

年金は65歳で受け取るのが基本ですが、前倒しで早く受け取る、あるいは後ろ倒しで受け取ることも可能です。

 

このうち、早く受け取る「繰上げ受給」を希望する場合には、60歳~64歳の間で「繰上げ請求書」を年金事務所や年金相談センターに提出します。

 

繰上げ受給をすると、1ヵ月の繰上げごとに0.4%(1962年4月2日より前に生まれた人は0.5%)年金額が減ります。最大の繰上げ幅は60歳から受け取りの5年で、24%(同30%)年金が減ることになります。

 

年金繰上げの減額率

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請求時の年齢:減額割合

60歳:24.0%(30.0%)
61歳:19.2%(24.0%)
62歳:14.4%(18.0%)
63歳:9.6%(12.0%)
64歳:4.8%(6.0%)

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※カッコ内の数字は1962年4月2日より前に生まれた人(ひと月当たりの減額率0.5% )

出典:日本年金機構「年金の繰上げ受給」

 

一方で、繰下げ受給をすると、1ヵ月の繰下げごとに0.7%年金が増えます。5年繰下げれば42%の増額で、最大の繰下げ幅である75歳から受け取り(10年)を選択すると、84%年金額が増額します。

 

 

これを見るだけでも、いかに繰下げの増額率が高いかがわかりますが、繰下げを選ぶ人が多いかといえば、そんなことはありません。

 

厚生労働省の「厚生年金保険・国民年金事業年報」(令和3年度)によれば、繰下げ受給を選択した人は、国民年金(基礎年金のみの人)で1.8%、厚生年金では1.2%です。

 

一方、繰上げ受給を選択した人は国民年金(基礎年金のみの人)で27.0%、厚生年金では0.6%と、繰下げよりもずっと割合は多くなっています。

 

繰上げ受給を選択する理由は、「年金をもらわないと生活できない」「早死にした場合、支払った年金保険料がムダになる」「健康なうちにお金を有意義に使いたい」など、三者三様です。

 

ただ、デメリットをきちんと理解しないで選択すると、後々後悔するケースもあるようです。

 

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