だから中国企業は強くなった(今やマレーシア)…「挑戦」をつづけ「成長」するために、欠かせないもの【年商10億円企業の経営者が解説】

だから中国企業は強くなった(今やマレーシア)…「挑戦」をつづけ「成長」するために、欠かせないもの【年商10億円企業の経営者が解説】

挑戦は人を成長させます。気をつけなければいけないのが、挑戦と冒険を間違えないことです。その差は、リスクや危険へのコントロールの有無です。挑戦するためには、事前に検討し、見極めることが重要です。(株)三光堂(岐阜)大野正和氏の著書『挑戦を成功に導く「見極め力」』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集し、詳しく解説します。

中国企業成長の背景にある「挑戦」のマインド

挑戦の目標設定ということでいうと、私は経営の師から教わったことがあります。それは師の会社が中国につくった子会社の女性営業本部長の話です。その人は現地採用の中国人スタッフだそうです。

 

ある日彼女が、世界的にも有名な海外の運河でロックゲート(高低差のある水面の高さを船を載せたまま調整して船を通過させるエレベータ設備)の国際入札があるので参加したい、と言ってきたというのです。

 

彼は、それは国の威信を懸けたプロジェクトで、うちの会社が参加するようなプロジェクトではない。化学プラント建設の仕事なら経験があるが、運河という巨大な土木施設のロックゲートは専門外であり、無理だからやめたほうがいい。先方もうちのような会社に仕事は出さないだろう、と説得したのです。

 

ところがその営業本部長は、うちの会社が取り組むレベルのプロジェクトではないことは分かっているが、たとえ受注できなくても未知の分野だからこそ営業チームにとってはプレゼン資料をつくるだけでも非常に大きな経験になり、飛躍のチャンスになる。もし受注してしまったら、専門家をヘッドハントするか、日本の大手重工を下請けにすればよいでしょう、と言ったというのです。

 

私はこの話を聞きながら中国人スタッフの挑戦のマインドはすばらしいと思いました。営業チームに今とは違う次元のプレゼンを準備させる機会を提供する、というのがこのとき、彼女の設定した目標なのです。受注ではありません。受注してしまうのは会社の力量を思えばむしろリスクで、そのときは大手メーカーを下請けに使えばいい、という挑戦の戦略は今の日本の企業にはない発想だと思いました。

 

もちろんこういう挑戦もありです。この挑戦の次は、実際に受注を目標にした挑戦が続くはずです。そういう挑戦を続けてきたから中国企業は強くなったのですねと師と話しました。

 

挑戦と十把ひとからげにいえるものがあるわけではありません。挑戦には大きなもの、小さなもの、ある目標に至るための手段として考えるもの、事業目的ではなく、組織や人を育てるために取り組むものなどさまざまです。なんのために、何を目標とした挑戦なのか、それを見極めることが重要です。

 

 

(株)三光堂(岐阜)

大野 正和

代表取締役会長 CEO

 

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※本連載は、(株)三光堂(岐阜)大野正和氏の著書『挑戦を成功に導く「見極め力」』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋・再編集したものです。

挑戦を成功に導く「見極め力」

挑戦を成功に導く「見極め力」

大野 正和

幻冬舎メディアコンサルティング

見極める力が、失敗を恐れない心を育てる 80歳にして挑戦をつづける経営者が自身の半生を振り返り、未来を切り拓く挑戦の真髄を語る 目の前にチャンスがあっても、「自分には無理かもしれない」「うまくいかなかったら時間…

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